■美術館(展覧会)てくてく日記第30回
特別展
「染付 藍が彩るアジアの器」SOMETSUKE - The Flourishing of Underglaze Blue Porcelain Ware in Asia
2009年7月14日(火)~9月6日(日)
東京国立博物館平成館
※東京国立博物館webサイト
「展覧会てくてく日記第30回」は、東博で開催中の「染付」展に行ってまいりました。激しく暑い午後に、染付の涼やかな品々が、とても爽やかで眼にやさしい展覧会でした。
陶芸の作品を眺めていると、たとえば円いお皿に描かれた図柄などは、根付のヒントになるようなものがたくさんあります。今回の展覧会でも、兎の図で、皿いっぱいに押し込まれたように描かれたものがあり、これで饅頭根付があったらなあ・・などと見惚れておりました。また、平戸焼きの仔犬の置物が、連れて帰りたくなるような可愛らしい様子で座っていました。ひんやりとした青い線描に囲まれて、楽しいひとときでした。
私ども、花影抄でも先日まで、北澤いずみさんの陶の根付の展覧会を開催しておりましたが、陶のもつ「緩さ」のようなものの中に、細部をギリギリと突き詰めていくのとは違う「根付」の可能性があるように感じます。描かれた染付の線にも、さまざまな線があり、何気なく引かれた緩い線の出す、余白との絶妙な間合いの緊張感!そういったシンプルで緩く、何気なく素晴らしい陶の根付も見てみたい!と思いました。(何気なくて素晴らしいのは、とても大変なことと思いつつ。)
同じ館内で、台東区の伝統工芸師の方々の実演のイベントがあり、袋物師の方に御挨拶と相談をしに行ったのが、じつは本命の用事でした!(花影抄・橋本)
- 2009/07/31(金) 20:40:13|
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