FC2ブログ

根津の根付屋 & Gallery 花影抄 blog

東京・根津にある主に現代根付、立体作品をご紹介しています、Gallery花影抄のblogです。
展覧会や取扱作家情報などを発信しています。

美術館(展覧会)てくてく日記第24回「国宝 阿修羅展」

*今回の「美術館てくてく日記」は番外編として、和小物担当の大橋が、趣味で訪れた展覧会についての感想を趣味でお届け致します。


「上野で会いました」~国宝 阿修羅展と私~

年明け早々、友人のブログで見かけた『阿修羅ファンクラブ』の文字。何事かと思ったら『国宝 阿修羅展』のファンクラブなる物が発足されていた。会長は、私が勝手に人生の先達と仰いでいるみうらじゅん氏。これこそ、運命の出会いと即入会。

時は過ぎ、花咲き乱れ、仏像も胸ときめかす春。通勤途中の駅のあちらこちらで見かける『国宝 阿修羅展』のポスター。「上野で会いましょう」の惹句に「会いに行くから。」と一人、目顔で頷く私。

そして、阿修羅像との対面は長蛇の列で始まった。入場制限四十分待ちに耐え、会場入り口で阿修羅ファンクラブのバッジを受け取ると、早速、胸に飾る。何だか誇らしい。五百円払ってイヤホンガイドを借り、いざ第一会場へ。

興福寺創建時の遺物が陳列されているスペースを軽く流して、八部衆像と十大弟子像の元へ急ぐ。

同行の友人と私の目当ては実は、八部衆像の中の迦楼羅立像。迦楼羅ファンの友人が「迦楼羅様の嘴が可愛い。」と言ったのに対し、私が「鬼太郎のアニメに出て来た迦楼羅様は笛を吹いていたから、嘴はなかったはず。」と言い返したのが事の発端で、「興福寺の迦楼羅様のお姿や如何に!?」と二人で阿修羅展に詣でた次第。結果、興福寺の迦楼羅立像にも嘴があり、友人は喜んでいたが、どう見ても、にわとり顔にしか見えなかった。

今回のメイン、阿修羅立像は、一体だけ別のスペースに置かれていて、まずはスロープの上から見下ろす形で拝顔。ここでも入場制限がされている。列に従ってスロープを降りると、会場の真ん中に阿修羅立像だけが置かれているので、360度全ての角度から像を見ることが出来る。守衛さんの「時計周りに回って下さーい!」という指示に従って、ぐるぐる周回しながら阿修羅立像を見る。初めて見る阿修羅像の後ろ姿に興奮気味。「この角度から見るとカッコいい!」と勝手に盛り上がる自分が、ふと心配になる四十一歳の春。

第二会場は第一会場の混雑が嘘の様に空いていた。再建される中金堂と阿修羅立像のVR(ヴァーチャルリアリティ)が投影されるスクリーンの前は混んでいたのだが、迫力で見下ろす四天王像の前には人だかりもなく。さっきまでの人混みは一体どこに行ってしまったのだろう。

個人的には、第二会場で運慶作の釈迦如来像の頭部が飾られているのが、良かった。普通、本尊である一番大きな釈迦如来像と目線が合うことなどありえないので、ここぞとばかりに対等の位置で目の中を覗き込んでしまった。それと、VRで阿修羅立像の彩色を抜いて面を真っ白にすると、阿修羅像の表情がとても切なく見えるところ。心揺さぶられる、いい男っぷりだった。

自分がそんなに阿修羅が好きなのか、正直、よくわからないのだが、行ってよかったと思う。

とりあえず、合い言葉は「上野で会いましょう」

ashura.jpg
カタログとファンクラブの公式ソングCDをうっかり購入。
15,000個生産の阿修羅像フィギュアは完売。恐るべし、阿修羅人気。


(文責:大橋あかね)

  1. 2009/04/18(土) 11:59:45|
  2. 美術館・展覧会情報など