●赤い素材このところ、御客様や作家さんから、「サイチョウの嘴」のことで、何度かご質問を頂いていました。先月開催していた「齋藤美洲展」に、サイチョウの嘴を作品の眼に象嵌されているものが出品されていたためです。白い狐の根付の赤い眼は、なんとも妖艶で美しいものでした。
そんなお話を電話で美洲先生としておりましたところ、「参考までに!」とおっしゃって、その貴重な素材を持ってきて見せて下さいました。故・中村雅俊先生から譲り受けた材とのこと。嘴の部分の表面に赤いところがグラデーションのようにあるようで、中は黄色っぽい。問題のあの濃い赤色の部分ですが、象嵌に使えるくらいの厚みがあるのは、一部にあるのみです。あとは、オレンジ色の薄い表皮。(黄色いところは結構あるのですけれど)貴重なものだと、しみじみ感じながら、居合わせたお客様や作家さんと拝見しました。花影抄/橋本


- 2008/12/22(月) 12:54:31|
- 齋藤美洲(埼玉)
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