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根津の根付屋 & Gallery 花影抄 blog

東京・根津にある主に現代根付、立体作品をご紹介しています、Gallery花影抄のblogです。
展覧会や取扱作家情報などを発信しています。

作家便り 「2019年6月/中梶真武 (神奈川)」

中梶です。

先月の事になりますが、念願の京都に行くことが出来ました。

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清宗根付館、三年坂美術館とずっと行きたかった所も
観ることが出来て満足でした。
写真では見ていた作品も、当たり前ですが実物は良いですね。
特に根付館では先輩方の数多くの作品を見て、
自分はどこを目指していきたいのか改めて考える良い切掛になりました。
京都、また行きたいです。


そして、道具の話。
前回ヤスリのことを書きましたが今回は予告通りリューターを。

僕が使っているのは基本的に2台で、
ひとつめは長田電気工業さんから出ているオサダサクセス。

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軸の精度が高く、低速での馬力もあり、
荒彫りから仕上げの細かな仕事まで全ての工程でメインで使っています。
使用時に静かなのも良いです。
根付を始める前からなのでかれこれ10年ほどハードに使っていますが、
時々メンテをしながら今もしっかり働いてくれています。
もちろん根付だけでなくジュエリーの仕上げでも活躍してくれています。


もう一つはフォアダムのリューター。

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モーター直付けパワータイプなのでゴリゴリ荒彫りする際や、
金属にドリルで穴あけの時などに使っています。
あとはハンドピースがドリルチャック式のため
取り付ける軸の太さを選ばないのも助かりますね。


僕が根付を作る際、どちらを使うにしても攻めすぎないように
気をつけています。
電動工具はどんどん形が出せるため、楽しくなって気づくと
リューターだけで形を決めてしまいがちになるのですが、
ヤスリや左刃は材を「切る」感覚なのに対し、リューターでの加工は
どうしても「ちぎる」ような感じになってしまう気がします。
特に木材を削る時などは切削面がもさもさしてしまうので
勢いに任せて進めず一歩、二歩手前でヤスリや左刃に持ち替えて
形を見直しながら完成に向けて攻めていくように意識しています。
とはいえ、リューターでゴリゴリ削って形を出している際、
その荒々しい切削痕と作品の塊感がとても魅力的に見えるとこがあり、
このままで仕上げてしまいたい!と思う事も多いのです。

根付は触り、使う前提のものなので磨きが行き届いていないと
そこから汚くなってしまいます。
そのため削りっぱなしで終わりにすることがなかなか難しいですが、
そういう質感や荒彫りにある良さを残して仕上げきるという作品も
今後作っていけたらと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
ヤスリ、リューターと来たので次回は左刃行こうと思います!
  1. 2019/06/17(月) 18:00:00|
  2. 中梶真武(神奈川)