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根津の根付屋 & Gallery 花影抄 blog

東京・根津にある主に現代根付、立体作品をご紹介しています、Gallery花影抄のblogです。
展覧会や取扱作家情報などを発信しています。

作家便り「18年11月/泉水(東京)」

「泉水 陶展 〜けもの見立て・煕代勝覧の日本橋〜」 御礼

この度は日本橋三越での「けもの見立て熈代勝覧の日本橋」展に於いて、
たくさんの方々にお出で頂き、心より感謝申し上げます。

今回の展示テーマは2年前からの構想だったため、展示が始まる前から
これで終わるのだと思うと寂しい気持ちが有りましたが、ご来場いただいた方、
ほかSNS等折に触れ皆様からの感想などを聞け、とても充実した展示になりました。
ありがとうございました。

会場で色々な方に作品の説明をしていると、自分の中での制作に関する思いも整理整頓されるものです。

生き物についての思いも多くの方とお話しできましたが、自分自身が生き物と向き合い、
作品を作る上で、何を大切にしているかを少しお話したいと思います。

私の制作する陶の生き物は根付をはじめ、ほとんどが手のひらサイズですが、この数センチ余りの
土の塊に吹き込みたいものは「生命感」です。

生きることは、汚れ、痛み、古くなる事でもあり、少しずつ何かが失われて行く事でもあります。
その様な汚れや痛みが温かい雑味や揺らぎの様な物に変化し、それらがレイヤーとなって
重なり続け、命の深みとなり、ある種の生命感となるのだと思います。
また、それらの命に愛おしさを感じる事は対象に失われている或いは失われつつある何かを感じ、
共感しながらそれを補うような思いなのかもしれない、と思っています。

以上の様な事が今回私の大切にしてきた「生命感」です。

小さな土の塊から、温かい命の何かを感じてもらいたいと思って制作しています。

2018年もあと一月ほどで終わります。1年が経つのが早い事が悲しい気持ちも有りますが、
1年のそれぞれの経験や思いが皆さんにも私にも良いレイヤーになっているのだと思うと
ちょっとだけ救われた気持ちになりませんか?

泉水

izumi_blog1811.jpg
展示会場にこちらのけもの見立ての日本橋の様子も展示していました。

  1. 2018/11/29(木) 17:27:58|
  2. 泉水/北澤いずみ(東京)