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根津の根付屋 & Gallery 花影抄 blog

東京・根津にある主に現代根付、立体作品をご紹介しています、Gallery花影抄のblogです。
展覧会や取扱作家情報などを発信しています。

「中国と根付の関係、これまでとこれからと。」その1

中国で根付に関わる方々とどのように向き合っていくか、ギャラリーとして考える日々が続いています。
今回、あらためてこのブログにおいて、現状について書いておきたいと思います。
2回にわけて掲載いたします。
何卒宜しくお願い申し上げます。

先日、紫苑さんの作品が中国国内でコピーされ販売されていることが内輪でのニュースとなりました。
私達のギャラリーの活動の中では、作品の類似品(コピー)販売されることについては、
今まで大きく把握していませんでしたので、問題として深く向き合う必要はなく済んできたとも言えます。
しかし、どうやら自分たちの把握していないだけで、多くの取り扱い作品の類似品が主に中国で流通している可能性があります。
(webサイトにて多角度の画像を掲載していることで、常にその危険はあるわけですが、
楽しんでwebページを観てくださる方々のことを優先しています。)

私達としては、コピー問題には初めて直面するわけですが、もともと、根付界全般において長く抱えてきた問題で、
齋藤美洲さんなどからも、活躍し始めた頃から沢山の類似品の流通があったという経験を聞いたりしてきました。
そもそも、アンティークの贋作や、現代根付のデザインコピーの問題は、根付界が抱え込んできた深刻な問題です。
その問題が、根津の根付屋の取り扱い作家の世代まで下ってきたにすぎません。

大変遺憾ではありますが、遠い中国のコピー業者に対して、なんらかの対策を立てることは現実的には難しいのが現状です。
ある部分では、あきらめて「有名税」だと受け容れていくしかないようにさえ感じます。
おそらく、最初にコピー品を買う層とオリジナルを買う層は、違っているだろうとも想像されます。
コピー品の品質があきらかにオリジナルより低いと考えられる間は、そう深刻な被害は起きないかもしれません。

しかし、デザインを盗用された作家の皆さんの気持ちであったり、
コピーされた作品のオリジナルを現在所有している方のことなどを考えると
何か「コピー市場」に向けて抵抗していくことは考えていかねばなりません。
なにが出来るか?今、考え得るのはオリジナルの魅力や価値を啓蒙していくことだろうと思います。
長く時間のかかる婉曲的な方法ではありますが、メッセージを送っていく。
作り手に対しては、自分自身の個性を活かしたオリジナリティに溢れる物を作るほうが楽しいということを。
そして、買う側には、コピー品には何の価値も無いということを伝えていく。

今回、紫苑さんの作品のコピー品の流通について情報をくれたのは、中国の工芸家の方でした。
また中国国内の愛好家や作家の方々からもメッセージを沢山いただきました。
中国国内にいる心ある根付愛好の方々と協力して、今後、少しずつ進めていきたいと考えています。


Gallery花影抄/根津の根付屋 橋本達士

  1. 2018/05/21(月) 22:46:37|
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