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根津の根付屋 & Gallery 花影抄 blog

東京・根津にある主に現代根付、立体作品をご紹介しています、Gallery花影抄のblogです。
展覧会や取扱作家情報などを発信しています。

展示を終えて 年中行事に思うところ

この度「泉水陶根付展 漫筆・年中行事手帖」を無事終了できた事、後れ馳せながらお礼申し上げます。

今回のテーマは以前から気になっていた古来からのイベントでした。
古いものに関して言えば、稲作が始まったと同時くらいから行われていたものもあると思います。
スペースや制作時間の関係からピックアップ出来る行事も限られていましたので、
年中行事に思うところを少しお話ししてこの展覧会を締め括りたいと思います。

「年中行事」「祭」は古くは稲作をはじめとする農作物の豊作祈願、季節毎の自然災害を避けるべく
神への祈り、そして、実りの恩恵への感謝と奉納が起源でしょうか。

科学的発想がなく、自然と対峙していた時代に季節毎の神(=自然)への祈りの行事は
生活そのものであり、切実な事であっただろうと思います。

時代を経て作物の貯蓄や余剰が生まれ、そういった行事は切実なものから生活のメリハリを生む、
一年を時節毎に楽しむものへと変わっていったのではないかと考えます。

年中行事のあり方はその様に変化しながら、失われたものもあるでしょう。
多くの事が神頼みでは無くなってきた現代に於いても一年を通じ、形骸化されてなお
残っている祭、形を変えたもの、別の文化から取り入れられ根付いたもの、とたくさんの
行事が行われています。

生活の不安を取り除くため、必然として行われていた行事は科学によって得られた一定
の安定のもとに、失われるのではなく、楽しみや、精神の豊かさを求める行事として形を
変えながらも存続し、あわよくば他国の文化までも楽しもうという姿勢がとても面白く、
興味深いと思うのです。

不安のない生活を願いながら、季節の恩恵に与る、そして楽しむ、という年中行事の
立ち位置は昔も今も変わらないのです。

泉水

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  1. 2018/05/04(金) 16:00:41|
  2. 泉水/北澤いずみ(東京)