年末のご挨拶。
皆さまこんにちは。
今回は、年内最後のギャラリーでのブログです。
今年一年、振り返ってみると本当に色々な事があり、一言で言うと「変化の年」でした。
まずは自身の初個展。
自分だけの作品に包まれる空間を作ることができて、感無量でした。
いらしてくださる方々は、自分だけの作品を見に足を運んでくださると言うことに、
有り難さを感じるとともにとても緊張したことを覚えています。。
と言うか、緊張のせいか夢の中にいたような気持ちでした。
その後、3月に祖母が亡くなったのも自分の中では大きかったです。
物心ついてから身内の死は初めてだったので、とても不思議な気持ちになりました。
自分に対して何があっても味方でいてくれる人がいなくなってしまうのはとても悲しいことでしたが、
90歳まで生き、女手一つで父を育ててきたたくましい女性の最後の最後、一緒にいることができたのは素晴らしい経験となりました。
だってすごくないですか、、?、90年の月日命を燃やしてきた人の、
たった一度、いつ訪れるかわからない終わりを見届けることができたのですから (><)
この経験は私にとってかけがえのないことでした。
その後も、私の身近に死や別れを匂わせる出来事が起こり、正直生まれて初めて感じる苦しみが沢山ありました。
本当に色を感じることができない日々が続いて、正直彫刻も手がつかなくなりそうでした。
しかし、そんな中私が制作をし続けることができたのは、参加したグループ展や美術館の展示があったからです。
「悲しいから作品出せません」、なんてことは許されないですし、やるしかない、という状況が自分を動かしました。
私にとってこちらもとても大きな出来事、「超絶技巧展」。
参加の際には、本当に皆様にお世話になりました。
他作家さんに「まだまだだけどよく頑張った!」と言われたりして心地よかったり、、
自分に確固たる誇りを持った方々との展示は大変刺激的でした。
「複号の彫刻家たち 展」では、これから大きくなっていく活動の第一回目の企画に参加させて頂きました。
人とのご縁を感じる展示で、こちらの展示でも皆様に沢山お世話になり、無事に会期を迎えることができました。
そして、今までケガは沢山しても病気なんて何一つしてこなかった私に病気が見つかったこともびっくりな出来事でした。
しかし、わからなかったことがわかるってとても嬉しいことで、
私にとっては自分の気持ちや身体に目を向けるいいきっかけとなりました。
(ほんとは病気のことなんて隠して活動を続けたらかっこいいのかもしれませんが、
これから治療していく過程も皆様にお伝えできたらと思います。
その方が症状に思い当たる方が病院に診察に行きやすいかなあなんて思うのです。)
こんな感じで色々濃い一年でした。
今まで、なにも不安なく幸せに生活してきたのでちょっと動揺しましたが、
幸せは上を見たらきりがないだろうし不幸だって下を見たらきりがない。
私は何があっても彫刻をやっている自分でいたい、
そう考えたら、今年は実りの多い素敵な年になったと思いました。
ごちゃごちゃ考えてしまう私ですが、
けれどもお陰様で「つくる」と言うことに関してだけは、顔を上げて継続することができたし、
それがあるから私は私でいられるんだな、と強く思いました。
悲しいお別れもあったけど、沢山の新たな出会いもあって。
細胞が日々作られては死んでいくように、私も進み続けて生きたいです。
私は私にとって取り繕っても良くないことがよく解ったのでありのままの自分を表せるように、
自分でいれるようにこれからも頑張って参ります。
まだまだ至らない部分も多々ありますが、
走って転んで作って悩んで食べて泣いて笑って、
自分をちゃんと見つめてやっていけたらなと思います。
このイベントもりもりの一年を一番近くで支えてくださった花影抄の皆様、ありがとうございました。
そして皆様一年間、どうもありがとうございました。
本当にお世話になりました。
また来年も皆様に楽しんでいただけるよう良い作品を作っていきます。
良いお年を。
佐野藍

- 2017/12/30(土) 15:17:02|
- 佐野 藍(東京)
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