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根津の根付屋 & Gallery 花影抄 blog

東京・根津にある主に現代根付、立体作品をご紹介しています、Gallery花影抄のblogです。
展覧会や取扱作家情報などを発信しています。

作家便り「15年5月/壽堂〜極大と極小の自在龍〜」

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 先日、東京藝術大学大学美術館にて開催の「ダブル・インパクト 明治ニッポンの美」展を見てきました。

この展覧会には、2メートル近い大きさの自在置物としては最大級の龍(ボストン美術館蔵)が出品されるとのことで楽しみにしていました。

 この龍の作者の高石重義については詳しいことは判っていないようですが、
調べたところ明治32年の東京彫工会第十四回彫刻競技会において龍の自在置物とみられる作品で銅賞牌を受けたとの記録がありました
(この会場も上野なので、もしこの受賞作と同一だとすると百十余年ぶりの里帰りということになりそうです)。
大きな作品ではあるものの大味に感じられるところは無く、非常に丁寧に仕上げられているのが印象的でした。

 単に工芸の一分野として紹介されるに留まることが多かった自在置物ですが、
日本と西洋が相互に受けた影響を東京藝術大学、ボストン美術館の所蔵品から辿る同展の出品作の一つとして選ばれたのは、
画期的なことではないかと思います。

 未見なのですが同じく上野の東京都美術館で開催中の「大英博物館展ー100のモノが語る世界の歴史」では
蛇の自在置物が大英博物館
の膨大な収蔵品の中から選ばれた100作品の一つとして出品されており、
世界の歴史を物語るものとして取り上げられていることも注目すべき点だと感じます。

 さらに5月8日より東京国立博物館の常設展に大倉集古館蔵のものを含む多数の自在置物が出品されており、
上野は自在置物に関してこれまでにない盛り上がりになっています。

 ダブル・インパクト展は東京での展示は今月17日までですが、6月6日より名古屋ボストン美術館での展示が始まります。
大英博物館展も九州、神戸への巡回展があるそうです。
東京国立博物館の自在置物の展示も7月26日までと余裕がありますので、
この機会に実物を見てその歴史に触れてみてはいかがでしょうか。

 このような喜ばしい状況の中、
壽堂「瓢箪自在龍根付」の完成をお知らせできることを大変嬉しく思います。
多くの人々を驚かせてきたであろうボストン美術館蔵の極大の自在龍と同様、
新たなアプローチを試みたこの美術史上最小サイズの極小の自在龍も、
楽しんでいただけることを願っております。

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※壽堂「瓢箪自在龍根付」の詳細は、こちら!
  1. 2015/05/16(土) 20:40:46|
  2. 壽堂(東京)