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根津の根付屋 & Gallery 花影抄 blog

東京・根津にある主に現代根付、立体作品をご紹介しています、Gallery花影抄のblogです。
展覧会や取扱作家情報などを発信しています。

道甫「第6回高円宮殿下記念根付コンペティションに潜入する」の巻

拝啓 初冬の候 吐息が自動でホワイトブレスに変換される朝方が訪れるようになった頃、 
ブログネタが沸いてきたので、筆を執った次第で御座います。
ご無沙汰しております。ドーモ 道甫です。

第6回高円宮殿下記念根付コンペティションに潜入すると言う目的(建前)で、
12/4~6まで大阪に出張(遊び)してきました。
(大学に行って鉄叩いたり、燻製したり、万博に行って仮面見たり、カプセルホテルを堪能したり)

高円宮殿下記念根付コンペティションは、
2009年から始まった大阪芸術大学で大阪芸術大学グループ在籍学生の学生限定の根付コンペティションです。
私は、第1~4回まで根付を出品していました。
このコンペティションの展示では、「様々な立場の視点で考えられた根付」を見ることが出来ます。

応募作品を見ていますと、年を重ねるごとに応募人数とクオリティーが上がってきていると感じます。
根付には使われない新しい素材なども使われて、その素材の使い方もよく考えられていて洗練されています。

作り手が、根付師として生きていく、つまりプロであるということは買い手がいる事で成立するのですが、
そのために、ある程度根付作品の方向性と行動が自主的に規制されていく面もあると思います。
新しい概念的根付、スタンダートな「根付」の価値観から離れた根付を作るのは難しいと自分は今感じています。
開発するにも、発表するにもペナルティが掛かります。つまり時間・お金・労力が掛かります。
ついでに評判も賭けなければなりません。
そのような事を踏まえた上で、
このコンペティションはビジネスを考えたものではないので、自分らしい造詣を求めていくことが出来ます。
コンテンポラリーアート系根付の方に比率がある感じです。

物事の上達には、知識や能力が要りますが、それが必要になる場所、機会が必要だと考えています。
「根付」というお題の中で、現代を生きる若い造形家の考えの方向性を育てる展覧会だと思いました。

ただ「モノを吊り下げる」造形の比率が高い根付師の視線から見ますと、
紐穴の場所と形が帯飾りに近い物が沢山あるので、非常に勿体無いと思いました。
しかし、本当に紐穴の場所と形は難しい問題で、本やガラス越しの根付ではわかりにくいものであります。
私も学生のときはいろんな本を見たり、美術館や博物館に行ったりしましたが、解らなくて悩みました。
花影抄の展覧会にて根付を実際触ったりして理解を深めながら、
実際に作ってみてやっとそれらしい位置に穴を彫れたような気がします。
今もしっくりくる紐穴を作るのを苦労しています。
紐穴の問題は根付師の永遠の課題だと言える物の一つです。

彼らの情熱に感化され、より一層精進しなければ!と、燃えた道甫でした。

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第6回高円宮殿下記念根付コンペティション(大阪芸術大学)webサイト
※大阪芸術大学ブログ内記事

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  1. 2014/12/12(金) 21:24:18|
  2. 道甫(千葉)