根津の根付屋 & Gallery 花影抄 blog

東京・根津にある主に現代根付、立体作品をご紹介しています、Gallery花影抄のblogです。展覧会や取扱作家情報などを発信しています。

作家便り「14年1月 (3) /紫苑(伊勢)」

「高円宮家根付コレクションと高円宮妃殿下野鳥と旅の写真展」に合わせて
「伊勢の根付展 常若~受け継がれる技~」が、2日より2月4日まで開催しています。

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全作品数が83点、最初は一人10点と言ってましたが、会場の関係で多くて一人8点となりました。
高円宮の根付コレクションにも入っている伊勢根付最年長の河瀬欽水先生を始めに、
阪井正美先生、中川忠峰先生、森本節治先生、そして花影抄でのみ作品を発表してる僕、
高島屋などの展示会に作品を出してる神立る峰さん、石井夢峰さん、以前は頻繁に花影抄に作品を
出してた葭夏月君、キャリアは永いけど今回初めて作品を販売する浦洋行さん、今回初めて
作品販売する若手の横山大真君、平泰平君、梶浦明日香さん、山河峰理さんの作品が並びます。

諸先生方の根付の作品は多くの展示会や作品の図録に掲載されていて根付を知る方は目にした方も
多いかと思います。諸先生方の根付は各々に雰囲気が確立されていて作風でどの先生の作品か分かる
かと思いますし、格下の僕には何も言う事などありません。

神立さん、石井さんは高島屋の展示会で作品を発表してる言わばもうプロなので、やはり出してる
作品のクオリティは高いかと思います。浦さんは今回が初めての作品販売になりますがキャリアも
僕よりずっと永く上手い方です。葭君は僕から見れば僕より才能があると思うのですが、以前は
花影抄に作品を出してたけど、最近はあまり作ってないみたいで今回の展示会を期にまた作品の
製作に励んでくれたらと思うばかりです。

若手の4名ですけど、今回が初めての作品販売ですので、これからの成長に期待したいです。
ただ厳しい事を言えば、今の段階では今ひとつ何か足りない、まだまだディティールの甘さが
気になります。もっと造形に対する観察眼、物に対する観察眼を持って貰いたく思います。
技術の及ばない物を作ろうとせず、先ずは古典の模刻をやり、作っては反省をし、反復して
作ってくれたらと思います。数を作らないと技術は身に付きませんけど、反省せず数作っても
技術の向上は望めないと僕は思うのです。(天才、あるいは自分に才能が有ると思う方はこの限り
ではありません。現に僕が何年も掛って出来た事をいとも簡単に出来てしまう人はいます。
僕の様に才能が無い人間が技術を身に付けるには数と反省と観察眼を鍛えろという事です。)

僕個人の考えは、先ず基礎基本の技術・形を習い覚え、次にその応用変化(アレンジ)を習い、
そして自由自在に作れる様になる。と段階を踏む方が基礎技術も未熟なまま自分の好き勝手に
根付を彫るより早く技術力が上がると思うのですが…。

もうひとつ、一抹の不安が…今根付を作ってる若手の方達は伊勢近郊以外の地域から中川先生の
元に根付を習いに通って来てますけど、伊勢近郊の人がいません。伊勢根付の技術を若い世代の人に
受け継がれる事はいい事ですけど、このままだと伊勢近郊に伊勢根付が残らないのではないかと危惧します。
できれば伊勢近郊の若い世代の人が伊勢根付に興味を持ってくれる事を希望します。
  1. 2014/01/26(日) 13:35:50|
  2. 紫苑(伊勢)