根津の根付屋 & Gallery 花影抄 blog

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千葉市美術館で開催中の「彫刻家・高村光太郎展」

千葉市美術館で開催中の「彫刻家・高村光太郎展」の内覧会(6/28)にスタッフが行ってまいりました。

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「生誕130年 彫刻家 高村光太郎展」
2013/6/29〜8/18 千葉市美術館
千葉市美術館webサイト

 木彫家・高村光雲の長男として知られ、生誕130年の節目を迎えた高村光太郎の展覧会が、千葉市美術館にて開催されています。文筆活動で広く知られる光太郎ですが、今回は彫刻作家としてしての彼にスポットを当てている点で画期的な展覧会と言えます。
 アメリカ・フランス留学から帰国した光太郎は、旧態依然とした日本を「根付の国」という詩で表現しましたが、今回展示されている6〜7cmほどの三体の見事な蝉の彫刻を見ていると、単に“彫りの技を見せる”にとどまらない、むしろ繊細に彫ることと大胆にマッスで表現することを両立させつつ豊かな生命観を彷彿させる、本来の根付の姿を垣間見るようです。それは、父・光雲の“彫りの技”を認めつつ、西欧の芸術との融合をはかる光太郎の彫刻の理想そのものであると感じさせられます。
会場には光太郎の原点ともいえる木彫作品をはじめ、彼が参照したオーギュスト・ロダンや同時代の荻原守衞、佐藤朝山などによる作品と、妻・智恵子が制作した紙絵をあわせて展示しています。
 光太郎の彫刻作品を見直すきっかけになるとともに、彫刻と工芸のつなぎ目をも透かし見せる機会となる展覧会。ぜひとも千葉市美術館に足をお運びください。

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光太郎の蝉の木彫。
「詩」が書かれている作品を収納する自作の袋も、一緒に展示されていました。
  1. 2013/07/24(水) 19:23:16|
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