楽虫です。先日途中経過をアップしました馬の根付が完成し、無事注文主の方のところに旅立っていきました。(※作品詳細は、
根津の根付屋へ)


根付を作る側の人間でもそう思うのですが、根付を注文で作らせる、というのはとても素晴らしい体験ではないかと思います。自分の好きな題材を、好きな材料で、好きな根付師に一点物で作って貰うのです。そうやって作られた、世の中にひとつだけ、自分だけの根付は、とても愛着が湧くのだと思います。
今回注文された方もとても喜んでおられ、「孫子の代まで伝えていきます」と冗談めかして笑っておられました。
もちろん、注文品は値段もそれなりにしますから、注文される方は皆「今回、思い切って注文した」という方が少なくありません。必然的に、その一個の注文品に込められた気持ちが簡単ではなく、こちらもそれに相応しい物を作るべく身を引き締めざるをえません。
私にご注文下さった方々の動機を知ってみますと、例えば長年連れ添った奥様への特別なプレゼント、とか、海外在住の日本人の方が、日本独自の工芸である根付をいつも持ち歩きお守りにしたい、とか、またある方は娘さんの芸事が成功して、それで身を立てられるようお守りに・・・等々。
そういう気持ちが込められるに相応しい根付を自分が作れているのか?お客様に会って完成品を手渡しする場合も多いのですが(今回もそうでした)、「これでいいですか???本当にいいですか~~~?!!」と内心かなりビクビクものです。(楽虫)
- 2008/10/12(日) 15:55:02|
- 楽虫(東京)
-
-