金井麻央 漆芸展 -花と鳥-2022年11月19日[土]~27日[日]
Gallery花影抄
おかげさまで会期を無事終了いたしました。
久しぶりの個展で、訪ねてくださる方々が続き、終始丁寧であたたかな雰囲気の展示空間となっておりました。
成長を長く見守ってくださる方々に、作家共々、御礼を申し上げます。ありがとうございました。
(漆芸関係者や、漆芸を学びたい!という方もたくさんおられて、美しく繊細な物への熱を感じました。)

漆芸の仕事(金井さんの場合)は、数年単位の時間軸の中で推移していくものなので、金井さんの次回の大きな活動はおそらく数年後になるのだろうと思います。
長い長い準備制作期間に比して、ギャラリーなどでの展示期間は、わずかに十日間ほど終わってしまいます。
仕方がないことでもありますが、そのアンバランス感をふまえた上での息の長い活動・展開が望まれると思います。
今回発表された新作たちも、数年の期間の間にゆっくりと御縁のある方々の手に渡っていくことを願っております。
私どものギャラリーでも引き続きお問い合わせをお待ちしております。
何卒宜しくお願い申し上げます。

余談ですが、
会期の少し前から、金井麻央さんにお借りしていた「箱」の本を読み進めておりました。
漆芸家の方とお話ししていると「箱への想い」をお聞きすることがあります。
本書を読むと、豊かな箱と人間の歴史が広がります。
文化や精神の在り方、それらを凝縮した箱の持つ魔力的な魅力はたしかにあると思いました。
小さな箱のバリエーションも、扱ったら楽しいだろうなあと妄想したり、、、、です。
(橋本達士)
- 2022/11/30(水) 16:48:52|
- 金井麻央(神奈川)
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金井麻央 漆芸展 -花と鳥-2022年11月19日[土]~27日[日] ※21日[月]休
13:00〜19:00(最終日〜18:00まで)
作家在廊予定:19[土]・20[日]・22[火]・24[木]・26[土]・27[日]
【ギャラリーより】このたび、金井麻央 漆芸展 -花と鳥- を開催させていただく運びとなりました。
金井麻央さんの漆芸作品の制作は、一作品ごとにとても長い工程があり完成までに気の遠くなるような手数と長い時間がかかります。
作家は日常生活の中で、制作のための時間を作り、そして作品を作り出し続けています。
漆芸作品を観る時、時間についてしばしば考えます。
今の世の中の時間の流れとはまったく違い、ゆっくりとしていながら、またしっかりもしている足取りがあるように思います。
作品をめぐるさまざまな時間は、もしかしたらご本人の私的な時間の流れからまでも離れているようにさえ感じます。
制作しながら金井さん自身がどこか日常を超えていき、時間や時代、国や文化を越えて遠くまで羽ばたいているのではないかと思えるのです。
今回の展示では、漆芸の作品数は9点と多くないまでも、地に足をつけた丁寧な仕事の作品が並びます。
加えて、漆絵、紙に色漆で彩色したスケッチ風の額装作品も展示いたします。
年月をかけて丁寧に制作された漆芸作品をゆっくりご鑑賞いただけましたら作家共々幸いです。何卒宜しくお願い申し上げます。
Gallery花影抄 橋本達士
【作家の言葉 金井麻央】 このたび、3年ぶりの個展をさせていただきます。日常が一変したこの3年間を振り返りますと、幼い頃から目にした四季折々の草花や鳥、身近なところに変わらぬ美しさが存在することに改めて気づかされた日々であったように思います。
今回の個展では、旅先で出会った生き物、身近な草花や鳥など自然の色彩を題材に、これまでの蒔絵や螺鈿の表現に加え、平文や色漆等、素材の持つ色をモチーフの色彩と重ね、装飾的に表現しました。漆の豊かな表現の面白さもご高覧いただければ幸いです。
そして今回の個展では新たな試みとして、棗の形のもの4点は、古いもののリメイクという形で制作しました。
元々古いものが好きで、博物館や美術館に展示されている国宝などの作品だけではなく、骨董市などで出会うものからもインスピレーションを受けたり、学ぶことも多くあります。
骨董市などで安く売られ、ボロボロになった無銘のものを手にする時、これも誰かの手によって作られ、人の手に渡り今ここにあるのだと思うと、そのものが持つ時の流れを思うと共に、古いものから学ぶ一方で次から次へと新しいものを生み出す自身の行為について、ふと省みることがあります。
今回リメイクしたものはほとんどが無地で塗られていた状態のものでしたが、ものによっては剥げていたり歪みがあるものあり、ほとんどは下地からやり直しました。
とても時間のかかる工程ではありましたが、塗り直せばまた生まれ変わることができる、漆という素材の持つ大きな特性、強さを改めて実感する事となりました。
加飾を施し、艶上げしてしまえば外見からはその時の流れは全く見えません。それがまた漆の魅力でもあるのですが、作り手にとって、その"もの"が今存在する背景や時間を想像することは、作品との向き合い方にも変化があり、学びがありました。
そういった作品が出来上がるまでの背景も、ご興味のある方がいらっしゃいましたら是非感じ取っていただけたらと思います。
▼「金井麻央 漆芸展 -花と鳥-」展示作品の御紹介出品番号で4ページを分けて掲載しております。それぞれクリックしてご覧ください。
▶作品番号1〜3の掲載ページ
作品番号1 Kapok Ⅱ

作品番号2 Kapok

作品番号3 ライオンとねずみ
▶作品番号4〜6の掲載ページ作品番号4 三光鳥

作品番号5 forget-me-not

作品番号6 夏の朝
▶作品番号7〜9の掲載ページ作品番号7 Shadow

作品番号8 月華

作品番号9 青香
▶作品番号10〜12の掲載ページ作品番号10 漆絵「ライオンとねずみ」

作品番号11 漆絵「はじめての春」

作品番号12 漆絵「燕」

Gallery花影抄
03-3827-1323
mail@hanakagesho.com
- 2022/11/22(火) 20:45:22|
- 金井麻央(神奈川)
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【出品作品ご紹介】▼作品番号1 Kapok Ⅱ木、漆、金、銀、貝、顔料 技法:蒔絵、螺鈿
(本体サイズ)12.0×29.5×2.0cm (額サイズ)25.0×48.0×4.0cm
605,000円(税込)
作家の言葉 「カポックは観葉植物としてよく知られていますが、沖縄では生垣などで地植えされているのをよく見かけます。取材旅行で八重山諸島を訪れた際、カポックの陰から姿を現すシロハラクイナに出会いました。警戒心が強くすぐ逃げてしまうのですが、白と黒の愛嬌のある姿に魅かれ、植物や生き物の色鮮やかな南国の情景を色漆で装飾的に表しました。」

▼作品番号2 Kapok栃、漆、金、銀、顔料 技法:蒔絵
径9.0×高さ5.0cm
451,000円(税込)
作家の言葉 「「Kapok Ⅱ」と同様の図案で蓋物にカポックとシロハラクイナを描きました。内部の白い花は沖縄では至る所に咲いている、生命力の強い立泡雪栴檀草(タチアワユキセンダングサ)。」





▼作品番号3 ライオンとねずみ木、漆、金、銀、ブルーサファイア、顔料 技法:銀平文、蒔絵
径7.0×高さ9.0cm
704,000円(税込)
作家の言葉 「パピルスに書き記されたという古代エジプトの昔話を題材にしました。物語の中では人間の悪行に苦しめられる動物たちの姿が描かれています。この作品ではライオンとねずみの他、物語に登場する動物たちの姿を銀平文、蒔絵で表しました。」










金井麻央展の出品作品へのご注文は、会場でのお申込みに加えメール・電話・FAXでも承っております。【ご注文方法】
mail@hanakagesho.com / TEL & FAX 03-3827-1323 宛てに、ご希望の作品番号と作品名を明記の上、合わせて以下5点の項目をお知らせください。
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作品の受け取り方法(ご配送orご来店)
※ご配送の際には、送料として700円をご負担いただきます。
メール・FAXでのご注文の際には、件名を「金井麻央展 作品購入申し込み」としてくださるとスムーズです。
- 2022/11/22(火) 20:42:48|
- 金井麻央(神奈川)
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【出品作品ご紹介】▼作品番号4 三光鳥木、漆、銀、貝、顔料、黒檀 技法:蒔絵、螺鈿、彫刻
径6.8×高さ8.5cm
473,000円(税込)
作家の言葉 「夏鳥として渡来するサンコウチョウ。長い尾とコバルトブルーの嘴とアイリングが美しく印象的な姿のイメージそのままに、黒檀で彫り、青貝で表しました。」






▼作品番号5 forget-me-not木、漆、金、銀、貝、顔料、黄楊 技法:蒔絵、螺鈿、彫刻
径8.0×高さ9.8cm
704,000円(税込)
※ご売約済作家の言葉 「勿忘草の名が中世ドイツの悲話が由来であることはよく知られていますが、自宅で育てたことをきっかけに、その可憐なブルーの花をいつかモチーフにしたいと思い、これまで制作してきた香水瓶形のシリーズの一つとして形にしました。箱の内部には、香水の原料やモチーフとして使われる草花を中心に描き、花と遊ぶコマドリを彫りました。」










▼作品番号6 夏の朝木、漆、金、貝、顔料 技法:蒔絵、螺鈿
径7.0×高さ7.0cm
517,000円(税込)
作家の言葉 「飛び交う燕たちのきらりと光る青い背、青田の隙間から覗く沢瀉(オモダカ)の小さな白い花、朝露のきらめき。すべてが瑞々しく光輝いて見えた、夏の朝の一瞬の情景を表しました。」






金井麻央展の出品作品へのご注文は、会場でのお申込みに加えメール・電話・FAXでも承っております。【ご注文方法】
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- 2022/11/22(火) 20:41:45|
- 金井麻央(神奈川)
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【出品作品ご紹介】▼作品番号7 Shadow漆、麻布、金、銀、貝、真鍮、朴 技法:乾漆、蒔絵
15.0×10.3×3.7cm
638,000円(税込)
作家の言葉 「香水瓶の形をイメージして制作した作品のひとつです。黒蛇と孔雀の組み合わせは以前にも制作していますが、今回の作品では蛇を主役とし、光の紋様の中を這う「影」の姿として蒔絵、黒蒔絵で表しました。」







▼作品番号8 月華木、漆、金、銀、貝、顔料、黄楊 技法:蒔絵、螺鈿、彫刻
径10.0×高さ10.0cm
ご依頼制作品作家の言葉 「蓮の花の神秘的で象徴的な存在感を、月明かりの下で浮かび上がるイメージで、香水瓶形の蓋物に表しました。内部の箱には蒔絵や螺鈿でクレマチスを描きました。」




▼作品番号9 青香木、漆、顔料、金、銀、貝 技法:蒔絵、螺鈿
径6.0×高さ6.5cm
参考出品 (2022年東美アートフェア/西浦淥水堂ブースにて展示した作品です)






金井麻央展の出品作品へのご注文は、会場でのお申込みに加えメール・電話・FAXでも承っております。
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- 2022/11/22(火) 20:40:35|
- 金井麻央(神奈川)
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【出品作品ご紹介】▼作品番号10 漆絵「ライオンとねずみ」紙、漆 (額サイズ)12.0×15.0×2.4cm
25,300円(税込)
※御売約済み
▼作品番号11 漆絵「はじめての春」紙、漆 (額サイズ)15.5×15.5×2.5cm
27,500円(税込)
※御売約済み
▼作品番号12 漆絵「燕」紙、漆 (額サイズ)10.5×10.5×2.5cm
22,000円(税込)
※御売約済み
- 2022/11/22(火) 20:31:57|
- 金井麻央(神奈川)
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先日13日で、諏訪の北澤美術館にて開催しておりました、秋葉絢ガラス展「路傍の楽園」は無事会期終了いたしました。

長野県内よりいらしてくださった方、また遠方より足をお運びくださった方々誠にありがとうございました。
今回も搬入、搬出のお手伝いをさせていただきましたが、秋葉さんの作品の進歩を間近で見ることができました。
今回は前回の展示とはまた違った感じにしたいですね、とお話をしていました。
それがわかりやすくかたちになっていたのが、飾り瓶のシリーズでした。
下と上のスケール感を意図的に変えることで、作品に面白みと奥行が出来ました。
新シリーズの発表にお客様からの反応も良く、楽しんでいただけたようでした。
飾り瓶シリーズの柘榴と烏瓜
搬出日の諏訪湖湖畔
搬入の日は冷たい雨の日でしたが、搬出日は秋晴れとなり、また季節も進んでいました。
湖畔のどうだんつつじが真っ赤で驚きましたが、朝晩の冷えこみも綺麗な色を作っているのかなと思ったり…。
秋葉さんは、来年は花影抄でも5月個展を予定しています。
毎年色々な表現方法を模索している秋葉さん、また新しい表現を楽しみにしています。
搬出日の諏訪湖。とても風が強く波が立っていたのが印象的でした。
- 2022/11/21(月) 10:10:25|
- 秋葉絢(神奈川)
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金井麻央さんの漆芸展の情報を月刊美術2022年11月号に掲載していただいています。
金井さんの活動を長く見守っていただいている編集の方に感謝を申し上げます。
書店にて、ぜひお手にとっていただけましたら、幸いです。
月刊美術webページ
https://www.gekkanbijutsu.co.jp/backnumber/2211/月刊美術2022年11月号 「今月の注目展」 125頁

■ 金井麻央 漆芸展 -花と鳥-
2022年11月19日[土]~27日[日] ※21日[月]休
13:00〜19:00(最終日〜18:00まで)
Gallery花影抄
- 2022/11/19(土) 21:38:27|
- 金井麻央(神奈川)
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高円宮殿下二十年式年祭記念特集 「根付 高円宮コレクション」2022年11月15日〜12月25日
東京国立博物館/平成館企画展示室
公式webページ
https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2553故・高円宮憲仁親王殿下の現代根付を中心としたコレクション500点が、一堂に並ぶ貴重な展示となっておりました。
様々な国内外の作家、素材、題材まで、多岐にわたるコレクションで、様々な角度から現代根付を観ることができると思います。
可愛らしい、楽しい、美しい、凄い、珍しい!それらのすべてがあります。
現代根付の発展初期に牽引してこられた大御所の作家の方々の黄金時代の作品もたくさん並んでおり唸らせられましたし、
また「現代根付」とはどういうものなのか?ということの、作家とコレクター・高円宮殿下との間での試行錯誤が読み取れるような気もいたしました。
現代根付の歩みを学ぶ機会ともなり、引き込まれました。再発見する、考える、省みる、そういう貴重な時間でした。

(さっそく観に行ってきた由良薫子さんに画像をもらいました)
図録も 「続 根付 高円宮コレクション」 として、新しく出版されておりました。

常設展示では、古典根付の郷コレクションも全点展示されておりますので、ぜひ、おでかけください。おすすめです。
創立150年記念事業 展示 根付 郷コレクション
2022年11月2日(水) ~ 2023年1月22日(日) 本館12室
公式webページ
https://www.tnm.jp/150th/project/202211/exhibition_netsuke_go.html(花影抄/根津の根付屋/橋本)
- 2022/11/18(金) 16:20:11|
- 美術館・展覧会情報など
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《 第九回ザ・ゴールデン根付アワーズ受賞の御報告 》みなさまご無沙汰しております。山梨の加賀美です。私の住んでいる富士山麓でも紅葉が進み、秋を感じる今日この頃です。
そんな中、京都清宗根付館主催の、第九回ゴールデン根付アワードにおいて、
三種の神器“良き時代”で、優秀賞を受賞出来た事をご報告させて頂きます。
授賞式では、高円宮妃久子殿下はじめ、多くの御来賓をお招きしての式で、
この賞の重みを実感することができました。

受賞作品は、昭和三十年代、三種の神器をテーマに、
三輪ミゼットへ、冷蔵庫・テレビ・洗濯機に子供達を乗せた場面で、
戦後の動乱から数十年、慎ましくも生き生きと暮らし、
三種の神器を求め一生懸命働き、活気ある営みが溢れていた街並みを、
夢と幸せを運ぶ電気屋さんで表現してみました。
今回は、制作途中で大きなアクシデントがあり、心が折れ途中棄権しそうでしたが
昨年末の納期にようやく間に合った、曰く付きの作品でした。
結果、努力の甲斐あり、幸運にも受賞できたことに、驚きと共に有りがたさを感じています。

「三種の神器 良き時代」 京都清宗根付館 第9回ゴールデン根付アワード・優秀賞受賞作品
また、京都・奈良観光を含め、京都の大学出身の友達が同行したのですが、
友達は数日別行動で、この機会を利用し、
遠くは鹿児島から駆けつけてくれた旧友らと数名、四十数年ぶりの再会を果たし、
現在は無き下宿跡や、当時部活で汗を流した、今も残る体育館へ行き、中まで見させて頂いたりと、
過ぎ去った青春の良き時代を思い出し、懐かしく語りあったそうです。
年齢も皆さん七十代、健康面の不安など、この先どうなるか分からない身なので、
再会が果たせたきっかけを作ってくれたことに感謝してくれていたようで、
こちらも、ある意味嬉しかったです。
思えば、一連の出来事は、今回の受賞がなければ、まったく無かったことで、
受賞はもちろん、再会のお手伝いができたことは、
きっと、三輪ミゼットが三種の神器と共に、一緒に運んで来てくれたのだと思います。
最後になりますが、ブログを通し、今回の受賞は、
花影抄の橋本さんや、スタッフの方々のお蔭だと心より感謝しております。
また、みなさまに、この様なご報告が出来るよう、
これからも頑張って作品作りに精進して参りたいと思います。
ありがとうございました。
加賀美光訓

京都清宗根付館 webサイト
https://www.netsukekan.jp2022年11月「秋の名品」展にて、アワードの受賞作品とエントリー作品を展示中です。
第9回ゴールデン根付アワーズ【グランプリ】 及川空観さん、栗田元正さん
【優秀賞】 加賀美光訓さん、田神十志さん
【理事長賞】 佐々木明美さん

加賀美光訓
「三種の神器 良き時代」 2021年制作 は、
「根津の根付屋」にて公開しております。
作者本人による作品解説も読み応えがあります!ぜひ覗いてくださいませ。
→
作品ページはこちら!【ギャラリーより】加賀美さんは、ちょっと体調を崩されたりとか、いろいろ大変なこともあって、今回の受賞でご苦労が報われたように感じました。
関係者の皆様に心より御礼を申し上げます。
有難う御座いました。
帰りの京都駅で、お酒の飲めない加賀美さんとクリームソーダで乾杯をしました!
あらためまして、加賀美さん、おめでとうございます!

- 2022/11/12(土) 20:31:28|
- 加賀美光訓(山梨)
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齋藤美洲根付彫刻展 シンプルへの序章おかげさまで会期を無事終了致しました。交流してくださった皆様、ご助力くださいました皆様、大変有難う御座いました。

会場に来られる前にインタビューの動画を見てから来てくださった方々もあり、そこから展示会場でのお話しにつながったりして、ありがたく思いました。(インタビューを制作した側としては、もっとわかりやすく!という反省もあり、勉強になりました。)
YouTube インタビュー動画https://www.youtube.com/watch?v=JHlvmyIPJXg根付造形の特質や成り立ち、西洋彫刻の理、抽象表現に向かう考え方、また逆にそのような理屈ではない美しさへの感受性についてなど、会期中は御来場いただいた方々といくつかの大事なやりとりが出来たように思います。
お客様のいない時には美洲さんと画集のページをめくってお話しもしました。古美術のカタログやロダン、ポンポン、現代彫刻家の作品集まで行きつ戻りつしながらの一週間でした。
会期中印象的だった御来場の方とのやりとり。まず、会期序盤に御来場くださった現代根付作家との会話から
現代根付と美術界の関係性について「根付は独立していたほうが良いのではないか?大きな美術の世界では埋没してしまうのでは?」というような意味合い(だと思う)のお言葉があり、その距離感というか立ち位置については、長い間のテーマなのですが難しく、もっと良く考えなければとあらためて受け止める機会となりました。
次に、
「月刊美術」2015年12月号に、美洲根付の評論を掲載してくださった美術史家の塚本博さんがお訪ねくださり、抽象と具象の表現の幅…揺らぎ…東洋(日本)における抽象の捉え方について再び美洲さんを交えてお話しをお聞き出来ました。この先の道標としてのお言葉をいただいたように思えました。
会期終盤に御来場くださった現代根付作家と美洲さんの対話が印象的でした。
その中で取り上げられた2点、「兎のシンプル造形の習作」と「デザイン化された鷺」。
以下は、会話からの覚え書き的なものです。
・どちらもシンプルに向かう図だがアプローチが異なっている。
・兎は一旦写実的な作業をした後に表面を擦り落としているのに対して、鷺は最初からデザインが頭で組み立てられている。
・「兎」について、人間の眼は微細なものまで情報として読みとるので、表面を擦り落とすまでの造形を探った痕跡を読み取っていて、そこが重要である。
・兎の細部を擦り落とされてシンプルに向かう造形は、古い根付が使われて表面が摩耗した「慣れ」のある状態に近いとも言える。摩耗してしまった古い根付でも素晴らしいものがあり、その素晴らしさとは何であろうか。削ぎ落とされた後に残っている造形の本質(動きや構造)。
以上のような会話の中で、シンプルさに帰結していく表現の意味合いを考えて押し進めることの可能性について美洲さんと御来場の作家さんと会場で話し合いました。

今回、「習作」とタイトルに付記された兎の根付を発表するにあたっては、根付作家として美洲さんも思い切りが必要だったと想像します。この2年間ほどの間に、美洲さんが手探りしてきた造形から始まる新しい挑戦を今後もサポートしていきたいと思っています。
箱書きをする美洲さん
- 2022/11/09(水) 10:40:50|
- 齋藤美洲(埼玉)
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齋藤美洲 根付彫刻新作展 シンプルへの序章
2022年11月1日[火]~6日[日] ※会期中無休
13:00〜19:00(最終日〜18:00まで)
●作家在廊日:11月1日、2日、3日、5日、6日【ギャラリーより】現代根付運動の初期に抽象表現の根付彫刻作品を発表し、「現代根付」を象徴する作家となった美洲が、
この数年の模索の中で再び抽象表現へ向き合おうとする中で行き着きつつあるのは、
写実の先にあるシンプルに削ぎ落された形の本質のようだ。
模索の軌跡が垣間見られる新作の根付彫刻12点が並ぶ。
【作家の言葉 齋藤美洲】 本展に向けての創作中、深く思うところがあった。
昔、根付彫刻を志したときの、感動の原点を探ることが、これからの生き方だと。
写実を突き詰め削ぎ落としたシンプルが、美を深める。
ここからが、その序章です。
【インタビュー動画公開中】
再び(三度?)抽象表現の根付彫刻に向かわせようとするギャラリストと作家の押し問答。
わかるような、わからないような感じですが、興味を持っていただけましたら幸いです。
YouTube動画 根付師 齋藤美洲インタビュー(シンプルへの序章)https://www.youtube.com/watch?v=JHlvmyIPJXg※出品作品のご紹介 は、このページを下に送っていただき直下の記事からご覧ください。全12作品を4つの記事に分けてご紹介しております。
- 2022/11/02(水) 21:03:05|
- 齋藤美洲(埼玉)
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齋藤美洲さんが、先日発行された帝国ホテルの会員向けの冊子「IMPERIAL」(2022.119)に紹介されました。
新・和の伝統という連載で「根付」の特集記事です。
仕事場での取材で道具や材料の解説からはじまり、作品もたくさん掲載していただいています。


- 2022/11/01(火) 22:44:33|
- 齋藤美洲(埼玉)
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