雑誌「婦人画報 2018/7月号」の「旅する根付」にて、道甫さんの「親子蛙」を御紹介いただきました。
大変光栄で有り難いことと、作家共々、感謝いたしております。
道甫さんも一つの作品を制作するたびに、自分の中でテーマや課題を決めて制作しているようで、
このときの自分課題は、現代風と古典風の2つのテイストを一つの作品の中に表現することだったとのこと。
テレビ番組の取材のある期間に制作していた作品です。
決められた取材スケジュールの中で、道甫さんが超集中して制作していたのを思い出します。



- 2018/06/30(土) 23:28:18|
- 道甫(千葉)
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中国のこと 其の一FacebookやTwitter等のSNS、ワールドワイドウェブな世界のどこかでたまたま目にされた方も既にいらっしゃるのではないかと思いますが、至水の製作した根付が中国で販売されております。
先日Galleryからもアナウンスがあったように、上海の「元气造物」
http://www.elementcreat.com/ では、花影抄所属作家の作品の他、現代根付作家の作品が販売されています。
※こちらも合わせて御一読ください
・根津の根付屋 & Gallery 花影抄 blog「中国と根付の関係、これまでとこれからと。」その1
http://hanakagesho.blog17.fc2.com/blog-entry-2048.html・根津の根付屋 & Gallery 花影抄 blog「中国と根付の関係、これまでとこれからと。」その2
http://hanakagesho.blog17.fc2.com/blog-entry-2050.htmlもうあれは何年前の事だったでしょうか、買い手がつかず根津の根付屋の販売ページに暫く掲載されていた至水の根付「狐火」を、Galleryを訪れた中国のお客様が購入されまして、その頃から販売ページに新作がUPされる度に、 中国から直接Galleryへ購入問い合わせメールを送られる方や、日本の代行業者経由で購入される方等、中国のお客様が増えていったと記憶しています。
中には至水の新作は全て買うと仰られる方も居り「こっ、これはパトロン登場・・・約束された生活安定!」と歓喜の雄たけびを・・・
と、実際そうは思えませんでした。
これでは日本に至水の作品が残りませんし、今まで買い支えて頂いていた日本のお客様にも申し訳がたたない。
しかし海外のお客様も至水の作品を評価してくださり購入して頂いている訳ですから、「日本人以外に販売しません」も有り得ません。
そこで、より多くの「至水の根付を欲して頂ける方々」の元に作品を届けられる機会を、ある意味平等に担保すべく、抽選での購入者決定という形を取らせて頂く事に・・・
勿論「元气造物」もお客様の一人として毎回抽選に参加しており、当選した作品が「元气造物」の販売ページに掲載される事になっております。
その後Galleryと元气造物の交流が始まり、元气造物の所属作家を尊重する姿勢や目指す所を知る事ができました。
「私がなる、中国の花影抄」
この元气造物開設者の言葉を鵜呑みにし応援しようと考えた至水は果たして愚かなお人好しなのか・・・
これからの展開が楽しみでならんのです。

狐火から始まった中国との御縁
何が売れるか何がきっかけになるかなんてわからない
しみじみ思う至水です・・・
- 2018/06/30(土) 19:02:59|
- 至水(北海道)
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森謙次 根付彫刻展「お子さんといっしょ」出品作品のご紹介です。
是非、ギャラリーでお手にとって御覧頂きたく存じます。
宜しくお願い申し上げます。
1「クリームソーダー」
ヘラジカ角、孔雀石、べっ甲、水牛角、珊瑚、鹿角
4.0×3.0×3.0cm


2「メロディカ」
珊瑚、ターコイズ、水牛角、セイウチ牙、べっ甲
4.1×3.8×3.4cm



3「極楽ゲーム」
鯨歯、孔雀石、べっ甲、珊瑚、ターコイズ、黄楊
3.8×3.1×2.1cm




4「山羊の郵便屋さん」
セイウチ牙、ターコイズ、珊瑚、べっ甲、ヘラジカ角、黄楊
4.8×2.1×1.8cm




5「仔獏の夢」
ヘラジカ角、鯨歯、べっ甲
3.5×2.7×2.4cm



6「普賢と文殊」
鯨歯、珊瑚、べっ甲、水牛角
3.7×2.9×2.5cm



7「なぞなぞ」
鯨歯、べっ甲、鹿角
3.0×2.5×2.5cm



8「麻婆豆腐小僧」
ヘラジカ角、鹿角、鯨歯、べっ甲、珊瑚、白蝶貝
5.2×2.7×2.3cm



森謙次「お子さんといっしょ」
2018年6月23日(土)〜7月1日(日)
Gallery花影抄
- 2018/06/28(木) 20:21:07|
- 森謙次(高知)
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婦人画報-webページ婦人画報7月号(No.1380 2018年06月01日 発売号)、
高円宮妃久子殿下ご連載の「レンズを通して」に拙作をご紹介いただいていました。
少し前の作品で、懐かしさもあり、とても嬉しいです。
誌面でもご説明いただいている様に環境メッセージを訴える動物シリーズです。
我々人間が作って来た、人間にとっての快適環境は他の生き物にとってはどういう事なのか。
私が作品を制作するにあたって、とても重要なファクターです。

今秋、日本橋三越で予定している展覧会では、
江戸時代の日本橋で生活する人々を動物に置き換えて展開したいと準備していますが、
そこに登場する鷹匠を作るにあたってネットで検索したところ、
女性の鷹匠のブログを発見し、面白く一気に読みました。
筆者は肉食である鷹と狩りをし、生活する事で普段私達が目をつむっている現実や自然と正面から向き合っており、
だからこそ切実にどの命も等しく愛しく、無駄にしてはならない。というメッセージが心に深く届いてきました。
人間が出来る事としなくてはならない事、或いはしてはならない事。
「命を大切にする」とは本当はどの様な事か。
壮大なテーマですが、私も常に考え、私なりに作品に込める事が出来れば、と思います。
- 2018/06/27(水) 20:46:21|
- 泉水/北澤いずみ(東京)
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老根付師徒然草 水無月 雨ひたすらに紫陽花に降りそそぎ、梅雨さなか鬱々として日が暮れる。
上田秋成の雨月物語など読み楽しむに最適な季節・・・。この様な書き出しが若い人に如何に古臭く感じられるのかは、私自身も良く解っている。
IT普及を境にする時代差だろう。時代々々の流行は変わるものだし、価値観も変わるのは当然のことで、それを理解しなければ年寄といえども昨今にはついていけないことは身に沁みている。
若い人の思考回路は年寄と違うのも良く解るが、根付作品を観て何かの差異があることが気になっていた。根付論、技術論に基いたものではない。作品から受ける印象である。根付になっているし技術的にも良く出来ているが、何故かゾクッと来るものがない。
佐野藍氏との会話 前述の解答を考えているとき、佐野藍彫刻展(Gallery花影抄)を観た。
石彫は私の憧れの一つであり、彼女の個性ある作品を楽しんだ。会話中、モチーフは子供の頃母上に見せられた古代オリエント彫刻に由来すると聞いた。以来、脳裏にそのインプレッション(感動を持った印象)を温めてきたと知る。道理でアイディアはオリエントからだが、彼女のオリジナルとなっている故の魅力がある。
これが与えられた解答であった。推敲の故事があるが、作品を「ああしようか?こうしようか?」とアイディアを廻らすことによって練磨され、よりオリジナリティが高まるということか。
我々の時代はモチーフの資料は書籍からで、より良き本を捜し出すのにも運不運が分かれた。良き資料を得た者が勝ちであった。それを求めている間にもモチーフへの興味と推敲が増したと思われる。資料を得た感動は大きい。
今はクリックひとつで知識も画像も得られる故に、インプレッションも推敲も浅くなるのかもしれない。
以上、愚考するが、反論を期待。
老根付師の推敲 只今、「鳥獣戯画的豊年踊り」を連作中であるが、一作品の制作が一段落すると、反省と次作はどうあるべきかと推敲する。
未完であるが例をお見せする。動物は違うが、トルソー部分に違う表現を試みた。
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写真では詳細がよく見えないのはお許し願う。両作品のトルソの全体はデフォルメしているが、「兎」は骨格を意識してからの肉付けはアカデミックな写実に重きを置いた。私の最高のトルソと尊敬するキュレネのビーナス等も参考資料となった。「狐」は兎を観ていてその表現とは違ったものはないかと探した。結果、骨格意識は同じだが肉付けをシンプルにして浮世絵的に筋肉を強調しないようにした。
この二点、どちらが良いかは見る人の判断であるが、出来た仕事を観てより理想的なものを捜すのが私の推敲で、創作方法の一つである。
創りたいモチーフに対して、画像のみを見て作ったものはコピーであり、創りたいものに如何なるインプレッションを持ったのかを自問し、脳内に理想を作り上げてから表現したものが作品と思う。
ジジイの放談でした。
- 2018/06/26(火) 20:46:02|
- 齋藤美洲(埼玉)
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こんにちは。かわさきみなみです。
前回このブログでも紹介した「大福」好評で嬉しかったです。
「大福」はかわいさを追求して作った作品で、柔らかく美味しそうな印象や、
生まれて間もない子犬のしっとりとした温かさなど
私の思う「かわいい」を詰め込んでいます。
そして今は大福に次ぐコロコロ子犬第2弾を制作中です。


今回の子犬はさらに太ってるかも...?まぁ、コロコロ仔犬ですから。
動きのある元気な表情の和犬っぽい子犬。色は薄茶色にする予定です。
平面作品では、今は花に取り組んでいます。
花は、今特に興味を惹かれているモチーフです。

去年ランを亡くしたとき、たくさん花束をもらいました。
ランがいなくなってからは、ランのためにすることが
写真のそばに花を飾ることになったこともあって、
それから花を見るときの気持ちが少し変わりました。
それが去年の夏のことで、その時も花束を絵に描きたいと思い
何度か描いてみたものの、思うように描けず断念していたのが、
今年になってやっと花を絵に描けるようになりました。
花束の絵を描いていると、何か勢いのある、生き物のエネルギーのようなものを感じます。
ただ綺麗なだけではない、生き物の気配を感じさせるような絵にしたいと、
描いているうちに自然とそんな気持ちになっていきます。

花束になった花はみんな切り花なので、美しい姿もそう長くは持ちません。
その限られた時間の中での姿に、何か感じるものがあるのかもしれません。
花でどんな表現ができるのか、とにかく描いて探していきます。
- 2018/06/22(金) 16:09:56|
- かわさきみなみ(千葉)
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こんにちは。永島信也です。
最近のブログは活動報告が主だったのですが日々考えていることをまとめるのもやろう、
という話になり今月から月一くらいで続けていけたらなと考えています。
こまごまとしたことはツイッターに書いているのですが、ツイッターをやっていない方には
なかなか見づらいので、ここで見かえしてなんとなくまとめつつ日々考えていることを
発信できたらなといったところです。日々の制作に関しては画像も多いので、そのあたり
ご覧になりたい方はお手数ですがぜひツイッターにて!と思います。(登録しなくても見れます)
https://twitter.com/nagashimachine
さて、今回ですが、いきなりツイッターとは関係ないところに行きます。
僕は地元島根愛が強いのでちょくちょく帰省しているのですが、そのときにするのが神社巡りです。
(そもそも趣味なので関東でもしてます)
前の冬に帰省した際、車で神社に向かっていたのですが途中から結構吹雪いてきて景色が
ぼんやりと白くなってきました。そんな中神社の方を見ると、吹雪く灰色の空にぼんやりと太陽が
浮かび上がっていました。その景色がこの世のものとは思えない幻想さがあり、自分が作りたい
情景もこういうものだな、と感じたのでした。
僕は具象的なモチーフが多いのですが、前々から作りたいと思ってるのはそういった一つの
風景のようなイメージが強いです。なので特に個展においての展示空間づくりにはこだわっています。
一つの見どころとしてそのような部分も見ていただければ嬉しいです。
今年の個展は10月を予定しています!
郷土愛の感じられるツイート
- 2018/06/17(日) 14:41:06|
- 永島信也(神奈川)
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「金属工芸作家による根付と置物展」
(上原万征、壽堂、坪島悠貴、中梶真武、吉見普光、罠兎)
2018/6/13(水)〜19(火)
日本橋三越本店 本館6階 美術 工芸サロン2012年から続いてきた金工作家の根付グループ展の5回目を日本橋三越で開催させていただきます。
今回は、過去の「金工根付グループ展」のメンバー勢ぞろいです。
以下、過去の金工展の振り返りです。
メンバーが入れ替わったり、増えたり、進化したりしてきた経緯です。
元々は、2008年に開催したアクセサリーと根付の作品展が最初とも言えると思いました。
その都度、参加してくださった作家の皆さん有難うございました。

金属工芸作家による根付展 2016
上原万征・壽堂・坪島悠貴・吉見普光・罠兎
会場:Gallery花影抄
http://www.hanakagesho.com/gallery/exhibition/2016/201602060214.html
金属工芸作家による根付展 2014
上原万征・壽堂・坪島悠貴・吉見普光・罠兎
会場:Gallery花影抄
http://www.hanakagesho.com/gallery/exhibition/2014/201409200928.html
金属工芸作家による根付展
Netsuke by metal craft artists 2013
上原万征 壽堂 吉見普光 罠兎
会場:Gallery花影抄
http://www.hanakagesho.com/gallery/exhibition/2013/201392129.html
金属工芸作家による根付展
Netsuke by metal craft artists 2012
上原万征 壽堂 中梶真武 吉見普光
会場:Gallery花影抄
http://www.hanakagesho.com/gallery/exhibition/2012/2012721.html

Netsuke & Accessory(2008年)
ケンタロー・竹内信善・田中浩・細田昭彦・群見崇・守亜・横山隼
会場:Gallery花影抄
http://www.hanakagesho.com/gallery/exhibition/2008/20080705.html
- 2018/06/10(日) 18:43:10|
- アートフェア他(根津以外での展示活動)
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老根付師の徒然草 巻之壱
古人の曰く、「人生は 破れ扉の隙間に 白馬が走り去る」が如しと有る。
その言を噛み締めつつ、私も後期高齢者の仲間入り。「これからどう生きて行くの?」
「断捨離やってます?」「終活はやってます?」等々の質問や会話で、遊ぼうと人に
年齢を告げても、「あっそう、それが何?」との反応ばかり。意外性大なる気抜け。
まだまだ、普通人と教えられました。
考えてみれば、私の存在証明は根付彫刻の行動の中にあり、現在もそれを楽しんでいる
事実に対して、与えられた人生と感謝すべきだろう。
これからの私の生きる楽しみは、子供の頃より根付の魅力に取りつかれて以来様々な
試みを表現してきたが、その本質の美意識を探ることだろう。それが今だに鮮明でない故に面白い。
その一例
只今、鳥獣戯画的に擬人化した動物を躍らせて、私自身を探っている。
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生きている喜びを表せられたらとのテーマだ。
制作プロセスを写真に撮るのも習慣付けたいとも思っている。
その中の一つに面白い意見が聞けた。見る人に根付と言わずに感想を求めると、
必ず大きな作品として見て意見を言う。心の中で“ニヤリ”とする気分だ。
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私の考える根付定理の一つとして、根付は造形彫刻であるが故に他の彫刻作品同様、
大小問わずに質量感が必要だ。根付にも質量感あるオブジェ性が備わっていれば、
写真背景が同じであれば、作品の大小は見る人の感情移入によるところとなる。
江戸期の根付でも、質量感の備わっている作品は技術以上に名品であると評価され、
根付であることも忘れさせる造形美がある。
自分の作品も、手のひら以外から観察すると意外な収穫があるものだ。
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背負う子に教えられ
私たちの仕事は一日中室内で会話も少ない毎日であり、好きな作業とはいえストレスがたまる。
すると閃き的な発想は生まれない。解消には老若問わず仕事を忘れる趣味を持つことが必要。
私は久しく釣りをやめていた故、近頃ストレスが激しかった。
孫に誘われボーリングに行ったところ、ハマった。釣りの様に時間も要せず手軽で、仕事を忘れ
させてくれる。ただ、初心者故に人の目が恥ずかしいが、これも修業。上手な人がいたら教えてください。
孫に感謝。
老根付師、ボケ防止の為、ブログを続けようと思います。つまらなくても失礼。
- 2018/06/07(木) 10:27:31|
- 齋藤美洲(埼玉)
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佐野藍 彫刻展 獣神達の昼さがり
AI SANO EXHIBITION ZOOMORPHIC SLUMBER
2018年5月26日(土)〜6月3日(日)/休廊28日(月)
13:00〜19:00(最終日〜18:00)
【ギャラリーからのご挨拶】お陰様で無事盛況のうちに終えることが出来ました。
有難う御座いました。
御来場くださいました皆様、作品へのお問い合せをくださいました皆様、
インターネット上で応援してくださいました皆様、
様々に展覧会にご助力くださいましたすべての方々に
作家共々、心より御礼申し上げます。
大きな作品も手がけていく!という意思表示も見て取れましたし、
展示空間の構築を大事に考えた展示のプランでもありました。
そのあたりを見てくださった方々も多く、作家も喜んでおりました。
彫刻家としても、人としても、まだまだ成長中の佐野さんと、次の目標に向けて、
ギャラリーも、共に頑張ってまいりたいと思います。
見守っていただければ幸いに存じます。
今後とも、何卒宜しくお願い申し上げます。
Gallery花影抄
- 2018/06/06(水) 15:23:24|
- 佐野 藍(東京)
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佐野藍 彫刻展 獣神達の昼さがり 出品作品AI SANO EXHIBITION ZOOMORPHIC SLUMBER
2018年5月26日(土)〜6月3日(日)/休廊28日(月)
13:00〜19:00(最終日〜18:00)
Zoomorphic Slumber -伊吹- ライムストーン \810,000

Zoomorphic Slumber -太陽- 大理石 \756,000


Zoomorphic Slumber -木陰- 大理石 ※御売約済

竜陣Ⅰ大理石 26.0×10.0×10.0cm ※御売約済
竜陣Ⅱ 大理石 26.0×10.5×10.0cm ※御売約済

竜陣Ⅲ大理石 26.0×12.5×10.0cm \226,800

竜陣Ⅳ 大理石 27.0×12.0×11.0cm ※御売約済

- 2018/06/01(金) 17:20:59|
- 佐野 藍(東京)
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