こんにちは。かわさきみなみです。

ちばぎんひまわりギャラリーで開催中の個展も、最終日まであと数日となりました。
始まって一週間目のときは「まだ1ヶ月もある!長いな〜」とか思っていたのにあと一週間となると
今度は「1ヶ月ってあっという間だったな」なんて思ってしまいます。このところなんだかソワソワと
落ち着かなくて、変だなぁと思っていたのですが、もうすぐ終わってしまうということがさみしいのかもしれないです。

今回初めて以前描きためた「1日1枚」のドローイングの一部をまとめて展示してみたのですが、
思っていたよりも好評で、ドローイングをいくつかまとめて展示するのもいいなぁと思いました。
一緒に展示しているマケットなども楽しんで頂けていたようで、展示してみてよかったと思っています。
あと、触る用の作品を置いたのも今回初だったのですが、1ヶ月触られる続けるとこうなるのか…と
いうことがわかりました(笑)

写真ではわかりにくいですが、毛玉でモケモケです。
「展示の中ではこれが一番すき」と気に入ったものを教えて頂いたり、「おなかや頭を撫でたい」
「一緒に寝たい」(!)など色々な感想を頂きました。
「この子を側に置いておきたい!」と言って頂けるのは本当に嬉しくて、私はやっぱり「一緒にいたい」
そう思ってもらえるような作品を作っていきたい と、強くそう思いました。犬たちを、もっともっと生み出さなくては!
「かわさきみなみ展 -羊毛で紡ぐ造形美の世界-」は5月31日までです。
まだ見てないという方、もう一度見たい!という方(いるかな…?!)
是非日本橋のちばぎんひまわりギャラリーへお越し下さい!
ちなみに、今週の在廊日は27(水)28(木)30(土)31(日)の予定です。よろしくお願いします。

「かわさきみなみ展 -羊毛で紡ぐ造形美の世界-」
2015/4/28(水)〜 5/31(日)
場所:コレド室町3 4階 ちばぎんひまわりギャラリー
最寄駅:東京メトロ銀座線、半蔵門線 「三越前」駅下車
※最終日は午後4時まで(入場は午後3時30分まで)です。ご注意下さい!
- 2015/05/27(水) 11:43:12|
- かわさきみなみ(千葉)
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先日、秋田の千秋美術館での高円宮コレクションの根付の展示のご案内をしましたが
三昧さんより秋田の新聞に作品が紹介されたとお知らせを頂きました。

秋田さきがけ新聞の記事です。
webでも展示が紹介されています。
小野里三昧「共存」 ※講談社「旅する根付」より(明治神宮にて)
こちらがとりあげられた三昧さんの根付です。ハート型の宇宙の中に地球、
裏面からみると心の文字が。象嵌は駱駝の骨から珊瑚まで生命ある様々なもの
と旅する根付にはあります。
最近の作品からはめずらしい抽象的な表現が盛り込まれている三昧さんの根付
ですが、色々な意味が込められていて三昧さんの遊び心は今でも変わらないと
感じます。千秋美術館では高円宮妃久子殿下の講演なども行われたりしています。
根付をこいういった形でたくさんご紹介してくださる機会はとても嬉しく思います。

「掌中の珠〜高円宮コレクションの根付〜」
秋田市立千秋美術館
2015/4/26(日)〜6/7(日)
根付、印籠、緒締など約260点が展示されています。
(現代根付が主な展示構成で、印籠についた根付も含めて古根付は50点くらいとのこと)
また、両殿下の宮中装束のほか、殿下思い出の品々もあわせて公開されています。
秋田千秋美術館webサイト
- 2015/05/25(月) 10:54:27|
- 小野里三昧(東京)
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「道甫展~魔道具としての根付彫刻~」はおかげ様で無事終了致しました。
有難うございます。
皆様の暖かいご声援と様々なご意見を頂きました。この応援は根付を作る際の原動力になります。
今回の展覧会は私にとって 根付の経典を目指して大海原を航海する旅の通過点です。
皆様方の応援は今後旅を続ける上での道標になります。
これからもより良いものを作れるよう頑張っていきます。
今後とも宜しくお願い申し上げます。
2015年5月24日 道甫

- 2015/05/24(日) 20:22:41|
- 道甫(千葉)
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開催中の「道甫展」魔道具としての根付彫刻、出品作品の御紹介です。


「癒伍洲寄りの茸 観異子」9.0cm 鹿角
172800円(税込)
クトゥルフ神話に出てくる神話生物「ミ=ゴ」という想像上の存在がモチーフです。
冬虫夏草のイメージに重なっています。



「サンクタ・カリス」4.6×4.2×2.1cm 鹿角、水牛角
販売済サンクタカリスはカンブリア紀中期のバージェス頁岩から産する節足動物のひとつ。
名前の由来は「聖なる爪」(サンクタ・カリス)。道甫



「兜海老」8.5×2.3×1.2cm 鹿角
販売済カブトエビは甲殻類の中でも古い形質を残したものと考えられている。
分化した当時から現在までほぼ同じ姿を保ち続けた生きている化石。
原始の概念が失われずに残っているモノ。(道甫)



「ドローン雀」4.4×4.4×2.4cm 鹿角、水牛角
87480円(税込)
カウンティ美術館の書籍に掲載されている雀の根付が元ネタになっています。
すこし前に世間を騒がせたドローンのデザインと融合しています。



「鍵鼠」4.2×2.1×1.9cm 鹿角、べっ甲
販売済「鍵」とは対となった「錠」、結界を開ける道具。
宝尽くしの中に入る物。それを持つのは二つの表情を持つ鼠。(道甫 )



「外なる魔伽羅」5.8×3.9×2.4 鹿角、べっ甲
販売済摩伽羅という東南アジアの神様の乗り物を自分なりに解釈したものです。
水の中を泳ぐ足は魚に見えるかもしれない。外なる神のモノ。(道甫)


「怠惰な邪神を模した魔術触媒」17.4×7.0×2.3cm 鹿角、べっ甲
183600円(税込)
「クトゥルフ神話のツァトゥグァ(人間では発音出来ない)の末裔を模した術具。」道甫
ベルト用で使われることを想定しており、実際に挟むとけっこう身体にフィットします。


「白澤」5.6×2.8×3.4cm 鹿角、べっ甲
販売済徳の高い為政者の前に現れる聖獣。独自設定では「徳のある人物」をつけまわすストーカー的存在です。(道甫)


「マンドラゴラめいたサムシング」7.2×2.3×1.5cm 鹿角
販売済「大根はまれにマンドラゴラめいたサムシングになる。ビーナスの誕生。生贄にささげられる。」(道甫)




「緒締・触手」3.2×1.1×1.1cm
30240円(税込)
「ニャルラトホテプ」クトゥルフ神話の邪神を模したもの。




「提げ・めくらげ」2.6×2.2×2.0cm 鹿角、鼈甲
34560円(税込)


「緒締・GAZER」鹿角、鼈甲 2.0cm
31320円(税込)



「髑髏」2.5×2.2×2.3cm 鹿角
32400円(税込)
作品へのお問い合わせは、Gallery花影抄
電話03-3827-1323 netsukeya@hanakagesho.com まで。
「道甫展〜魔道具としての根付彫刻〜」2015/5/16(土)~24(日)
●このたび、新人の根付作家・道甫(DOUHO)の初個展を開催させて頂く運びとなりました。
大阪芸術大学で「現代根付」についての知識を得て、魅了され作家を目指してきました。
2013年より制作活動をしてきましたが、個展形式での作品発表は、今回が初めてとなります。
「魔道具としての根付彫刻」という不穏な響きの展覧会タイトルが掲げられていますが、
彼にとって「根付もしくは根付師」は、超常的な力を持つ憧れの存在のようです。
古い根付の題材の中には、可愛らしい愛らしいものばかりではなく、一般的な視点からすると、怖いもの・不気味なもの・気持ちの悪いように感じられるものまでが、幅広く存在し残っています。
たとえば、石見地方に伝わる根付を例にあげると、蜘蛛や百足なども好んで作られていたわけですが、そのモチーフには何らかの願いや想いの「力」が込められていたと思います。それらは一筋縄ではいかない魅力を放っていて、現代の根付コレクターも(おそらく遠い昔の所有者たちも)魅了し続けているのです。
道甫も、同じような世界観を持ち、根付が持つ蠱惑的で強い力を自らのものとするべく、あるいはエネルギーを作品に込めるべく、日々努力をしています。古くからある根付や美術の様式、民族の風習・文化なども吸収し、自分の中で翻訳しなおしたものを作り出していきたいという姿勢が感じられます。(作家は、根付が様々な要素「美の法則や歴史や文化・風習、宗教的なもの」までを内包しているジャンルだと考えており、そこに最大の魅力を感じているようです。)
作家はデビューした時にブログでの挨拶で、以下のように書いています。
「大阪芸術大学で、金属工芸を学んでいました。
大学在籍時に高円宮妃殿下の根付についての講演会と、ニコニコ動画での永島さんの動画を見て、
花影抄のホームページにたどり着き、根付を意識しました。
実際に制作してみると、金属ではない素材の魅力に惹かれ、のめり込んでいきました。
Twitterで「俺根付作ってるんじゃー」みたいなことを書き込んでいたら、実際に見せることになり、今に至る感じです。
根付には知られざるルールが沢山あります。
例えば、色使い、大きさ、モチーフ、暗喩などなど。そのルールは当時の価値観、風土感から生み出されたものです。
昔のルールを知り、尚且つ現代の風土感が生み出す根付の造形やモチーフ、ルールを探ることが現代の根付師が目指すものと考えています。」
また一人新しい世代の根付作家の誕生と成長を見守り、応援していただければ幸いに存じます。
何卒宜しくお願い申し上げます。
Gallery花影抄/根津の根付屋/橋本達士
●作家の言葉 道甫(DOUHO)
現代では、根付を作る側も使う側も十人十色の考えを持っていると思われます。
私は根付が魔術道具としての側面を持っていると考えています。
根付は用の美や造詣美、装飾物、呪術的お守り、序列・職能・所属などを区別する力、etc. のような様々な視点が混ざり合って構成されています。
そのような視点の一つ一つの力の作用は、今日の科学信仰と違うベクトルの力であり、精神を動かす方法であります。
それを私は「魔術」と思っています。
そのような視線をもって、私は私が考える「魔術道具としての根付」を制作していこうと思います。
- 2015/05/22(金) 17:47:57|
- 道甫(千葉)
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先日、
東京藝術大学大学美術館にて開催の「ダブル・インパクト 明治ニッポンの美」展を見てきました。
この展覧会には、
2メートル近い大きさの自在置物としては最大級の龍(ボストン美術館蔵)が出品されるとのことで楽しみにしていました。
この龍の作者の高石重義については詳しいことは判っていないようですが、
調べたところ明治32年の東京彫工会第十四回彫刻競技会において龍の自在置物とみられる作品で銅賞牌を受けたとの記録がありました
(この会場も上野なので、もしこの受賞作と同一だとすると百十余年ぶりの里帰りということになりそうです)。
大きな作品ではあるものの大味に感じられるところは無く、非常に丁寧に仕上げられているのが印象的でした。
単に工芸の一分野として紹介されるに留まることが多かった自在置物ですが、
日本と西洋が相互に受けた影響を東京藝術大学、ボストン美術館の所蔵品から辿る同展の出品作の一つとして選ばれたのは、
画期的なことではないかと思います。
未見なのですが同じく
上野の東京都美術館で開催中の「大英博物館展ー100のモノが語る世界の歴史」では
蛇の自在置物が大英博物館の膨大な収蔵品の中から選ばれた100作品の一つとして出品されており、
世界の歴史を物語るものとして取り上げられていることも注目すべき点だと感じます。
さらに5月8日より東京国立博物館の常設展に大倉集古館蔵のものを含む多数の自在置物が出品されており、
上野は自在置物に関してこれまでにない盛り上がりになっています。
ダブル・インパクト展は東京での展示は今月17日までですが、6月6日より名古屋ボストン美術館での展示が始まります。
大英博物館展も九州、神戸への巡回展があるそうです。
東京国立博物館の自在置物の展示も7月26日までと余裕がありますので、
この機会に実物を見てその歴史に触れてみてはいかがでしょうか。
このような喜ばしい状況の中、
壽堂「瓢箪自在龍根付」の完成をお知らせできることを大変嬉しく思います。
多くの人々を驚かせてきたであろう
ボストン美術館蔵の極大の自在龍と同様、
新たなアプローチを試みたこの
美術史上最小サイズの極小の自在龍も、
楽しんでいただけることを願っております。


※壽堂「瓢箪自在龍根付」の詳細は、こちら!
- 2015/05/16(土) 20:40:46|
- 壽堂(東京)
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ゴールデンウィークは仕事と友達の結婚式で終わってしまった根付師の森です。
友達の結婚式は、京都の綾部という日本海側に近い所であったのですが、
高知から一人で車を運転していって、そして式を終えて高知に帰ってきたときは、もうヘトヘトでした。
そんな連休明けの仕事はやはり怠ーい感じでなかなか思うように進みません。
しかし、そんな僕に少し元気が出る良い事がありました。
たまたま寄った本屋さんの着物の本コ ーナーで
”石田節子直伝 きもの着こなし術”という本の20ページに僕が制作した「栄螺帯留」が掲載されていたのです(^。^)何も知らずに見たのでドッキリして嬉しかったですね!

※世界文化社「石田節子直伝 きもの着こなし術」-webサイトはこちら!僕が帯留という存在を知ったのは今から約15年前の京都駅ビルで行われていた
”池田重子 日本のおしゃれ” という展示会でした。
根付は別冊太陽ですでに知っていたのですが、
根付以外に帯留という掌に収まる彫刻があるとは知りませんでした。
それからは根付の本以外にも帯留の本も買って調べていくようになり、
自分の中の世界が広がっていったと思います。
そんな帯留を知るきっかけになった池田重子さんのお弟子さんである石田節子さんの本に、
僕の作品が載っているのを見て、感慨深いものがありました。
根付、帯留、和小物、これからもより精進していくよう頑張ります!よろしくお願いします。
森謙次
- 2015/05/14(木) 11:21:17|
- 森謙次(高知)
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「掌中の珠〜高円宮コレクションの根付〜」秋田市立千秋美術館
2015/4/26(日)〜6/7(日)
根付、印籠、緒締など約260点が展示されています。
(現代根付が主な展示構成で、印籠についた根付も含めて古根付は50点くらいとのこと)
また、両殿下の宮中装束のほか、殿下思い出の品々もあわせて公開されています。
展覧会期間中、さまざまなイベントも企画されているようですので、
是非、美術館のwebサイトで詳細を御覧下さい。
[秋田市立千秋美術館]-webサイト
- 2015/05/09(土) 14:20:05|
- 美術館・展覧会情報など
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好評のうちに終了した
「泉水 陶展 〜根付道中膝栗毛〜」の展覧会レビューを
発売中の美術雑誌2誌に掲載していただいております。
これを励みに来年2016年の個展も評価をしていただけるように、
作家共々、一段と励んでまいります!
何卒宜しくお願い申し上げます。

「アートコレクターズ No.74 (2015/5月号)」

130頁 展覧会レポート
※アートコレクターズwebサイトはこちら。
「月刊美術 No.476(2015/5月号)

128頁 展覧会レビュー
※月刊美術‐webサイトはこちら。
- 2015/05/08(金) 22:11:52|
- 泉水/北澤いずみ(東京)
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藤沼 哲 さんが、 ギャラリー坂 で作品展を開催します。
トークイベントもあるようですので、ご興味のある方は、是非!と思います。

gallery saka 10th anniversary
Fujinuma Satoshi Exhibition
2015/5/8〜12
gallery坂-webサイト
- 2015/05/07(木) 19:28:45|
- 作家
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こんにちは。かわさきみなみです。
4月28日からちばぎんひまわりギャラリーにて個展開催中です!

一週間在廊している間、ご来場下さったお客様と色々お話しする中で
「この犬にモデルはいるのか」という質問が多かったので
作品の犬の形について、書き出してみようと思います。
実は、作品の犬たちには特定のモデルはいないのです。
私の中に住んでいる犬、想像上の犬として作っています。
見た目がラブラドールの子犬のようになってしまったので
犬種を特定しているつもりはないというのも変なのですが、
まぁ、これが何犬でもいいじゃないかという感覚です。
また、一匹の犬の色々な様子ということではなく
それぞれ別の個体として作っているので、
作品の犬達はみんな兄弟、といったイメージです。

こうやって書き出してみると色々設定がある訳ですが
この設定は無意識に私の中にあったもので、
何か理由を考えた上で決めたことではありません。
でも、この形でなければならない、という感覚がしっかりとあるのです。
…正直この頑さは自分でも不思議です。
きっと誰に何と言われようと、自分が満足するまでは
この犬達を作り続けるのだろうなと思っています。

※「かわさきみなみ展」今後の作家在廊日は、
5月6(水)、9(土)、10(日)、13(水)、16(土)、17(日)、
20(水)、23(土)、24(日)、27(水)、30(土)、31(日) の予定です。
- 2015/05/06(水) 10:33:14|
- かわさきみなみ(千葉)
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ご無沙汰しています。
長い長い潜水の後やっと水面に顔を出したような気分で今を過ごしています。
冬はじっと我慢の季節ですね。暗い海の底で重い身体を引き摺りながら、なんとかやり過ごしていたという感じです。
水の底を歩くとき、雲は水面です。手の届かない水面です。
夕暮れになるとその雲を見上げて
「そらがあおいね」とよく笛はいいます。
今が一番心地よい季節でしょうか。だいぶ軽やかに歩けるようになりました。
(時々冷たい波が思いついたように戻ってきて、きゅっと身を縮めることもありますが。)
2015.4月 森栄二

- 2015/05/04(月) 20:56:24|
- 森栄二(葉山)
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「展覧会を終えて」永島信也永島信也展2015「解けた楽園」終了しました。ありがとうございました。
今回はしっかりと準備期間もとり、充実した内容を目指しました。
会期中はいつも来ていただいているお客様はもちろんですが今回初めての方も多くご来場いただけました。
そういった意味でも良い展覧会となったと思います。
根付界の大先輩である齋藤美洲先生にも「一つの修行期間を抜けたように思える」とお言葉をいただき、ありがたく感じております。
これからもより良いものを作れるようがんばっていきます。
[「2015年個展終了御礼の御挨拶」 永島信也]の続きを読む
- 2015/05/02(土) 11:05:39|
- 永島信也(神奈川)
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