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根津の根付屋 & Gallery 花影抄 blog

東京・根津にある主に現代根付、立体作品をご紹介しています、Gallery花影抄のblogです。
展覧会や取扱作家情報などを発信しています。

作家便り「13年3月/森謙次(高知)」

高知も桜が咲いたとと思ったら強い風と雨で 花が散ってしまい
あっというまに見ごろが終わってしまいました。
僕の体重はあっというまに落ちたわけではありませんが、
昨年12月より5キロ減りました。
ズボンが少しずつですが緩くなっていくのは嬉しいです!


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さて、いきなり話は、珊瑚について。
一口に珊瑚と言っても色々ありますが、
宝石珊瑚はおおまかに分類すると3種類(珊瑚業界で出回っているものですが)です。

赤珊瑚(異論があるかもしれませんが、ここでは桃珊瑚も赤としておきます。)、
白珊瑚、黒珊瑚の3種類です。
おもに赤珊瑚と白珊瑚がほとんどを占めています。
ただ赤珊瑚でも白珊瑚でも細かく見ていくと違いがあります。

上の画像の向かって左側のごつごつした白珊瑚は、
中心が濃いベージュ色をしていて彫物をすると陰影が良く出て
仏像とか(僕は根付に使いますが)に使用されます。
画像のは、だいたい500〜700年ぐらいのものでかなり貴重です。
珊瑚の原木市でも、もう出てきていません。
ちなみに宝石珊瑚は標準的な大人の小指ぐらいの大きさに成長するのに、
約120年かかるといわれてます。

真ん中の白珊瑚は、桃色の皮がついていますが白です。(桃の皮は手でも落とすことが出来ます)
彫りものよりもアクセサリーやジュエリーに向いてます。
左の珊瑚に比べて熱に弱く、削るとき慎重にしないと摩擦熱でヒビがはいります。

あくまでも僕の個人的な感想ですが、左側が物凄く固い粘土で、真ん中のがガラスみたいな感じです。

そして右側の珊瑚が桃珊瑚です。
かなりの大きさで1000年以上はあると思います。
高知沖でとれたものです。
彫物に適していて、削っていて楽しいです。
赤珊瑚は桃珊瑚より濃い赤色をしていてガラス質のような感じです。
(血赤珊瑚、普通の赤珊瑚等、また今度画像をアップしまーす!)
こちらはジュエリーに使われます。

以前、デパートで珊瑚の実演をしていた時に、
お客様に「珊瑚を削っていて珊瑚の粉を吸い込んで塵肺とかにならないんですか?」
とよく聞かれたのですが、なりません。
珊瑚は主にカルシウムでできているので、肺の中で溶けます。
逆に健康になっていると思います(^0^)b

指を切ったときなんか珊瑚の粉を傷口に塗っていました(^^)


そこで今月の根付川柳


印籠に 外にも中にも 珊瑚いれ

蒔絵の印籠で珊瑚を嵌めているものをみますが
珊瑚の粉を薬替わりにいれると
珊瑚尽しになるのではないかというアイデアの川柳でした!!
  1. 2013/03/29(金) 20:03:50|
  2. 森謙次(高知)

ふるさとデビュー展開催中

こんにちは、ケンタローです。

3月21日より、地元静岡で作品展をしております。
今まで、静岡に住んでいながら、なかなか地元で作品を発表出来ずにおりました。
初めての場所ですので、緊張しております。
なかなか静岡に来られる様が無いかと思いますが、お越しの際は、是非お立ち寄り下さい。
よろしくお願いいたします。

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「ケンタロー/小さなオブジェの大きな幻想」
2013/3/21(木)〜29(金)

亀山画廊 
静岡市葵区鷹匠2-4-40 サン・ハウス静岡1F
tel/fax 054(252)5040
webサイト
  1. 2013/03/26(火) 17:29:24|
  2. ケンタロー(静岡)

「藤沼哲展2013」出品作品紹介

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18.5×6×6cm 素材/リョウブ 2012年 168000yen

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9×16×8cm 素材/アサメラ 2012年 157500yen

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20×9×9cm 素材/カバ 2012年 126000yen

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10×6.5×6cm 素材/木種不明 2008年 126000yen

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4.5×9×9cm 素材/ナラ 2010年 157500yen

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8×18.5×8cm、7×7×7cm 素材/ナラ 2011年 157500yen

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3.4×21.5×4cm 素材/黒柿 2012年 73500yen

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4×13×6cm 素材/ヒッコリー 2012年 63000yen

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10×10.5×7.5cm 素材/ミズメ 2012年 168000yen

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3.5×18×9.5cm 素材/ナラ 2013年 147000yen

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10×7.5×7.5cm 素材/木種不明 2008年 105000yen

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5.5×18×13cm 素材/ブラックウォルナット 2013年 178500yen

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7×7×6cm 素材/ナラ 2013年 126000yen

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7×14×7cm 素材/リョウブ 2012年 168000yen

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8×6×6cm 素材/アサメラ 2013年 105000yen

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4×13×6cm 素材/リョウブ 2012年 147000yen

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5.5×10×6cm 素材/木種不明 2013年 126000yen

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4.5×15×4.5cm 素材/カバ 2013年 168000yen

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3×11×11cm 素材/ナラ 2013年 105000yen
  1. 2013/03/22(金) 19:11:46|
  2. 作家

藤沼哲2008年レジデンスプログラム映像

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藤沼哲レジデンスプログラム映像が、動画サイトYouTubeにアップされています。


制作風景やインタビュー、森の中を散策する様子などがあり、
藤沼の彫刻作品や、彼の世界観が、とてもよく伝わってきます。

「Satoshi Fujinuma, ITE'08」
制作/Vincent Romaniello



●2008年に藤沼哲が、2ヶ月間フィラデルフィアで創作活動するレジデンスプログラム「International Turning Exchange ( ITE )」に、参加した時のアーティスト紹介ムービーです。

アメリカ フィラデルフィアの The Center for Art in Wood が主催しています。


●「2008年は私の創作活動に大きな意味を持つ年でした。
The Woodturning Center 現 The Center for Art in Wood というアメリカ フィラデルフィアにある協会が主催する International Turning Exchange というレジデンスプログラムに参加しました。
海外に身を置き、アメリカの文化、歴史、アート、人々の暮らし、他のアーティストから刺激を受けながらの2ヶ月間の創作活動はとても貴重な経験となりました。すでに自然からのインスピレーションを作品にしていましたがより自分のスタイルを模索していた自分が現在の作風に至ったきっかけがこのレジデンスプログラムにありました。」 藤沼哲
  1. 2013/03/21(木) 21:08:46|
  2. 作家

「藤沼哲 木彫展 2008-2013の仕事」のギャラリートークムービー

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動画サイトYouTubeに開催中の展覧会「藤沼哲 木彫展 2008-2013の仕事」のギャラリートークムービーをアップしました。
1「自己紹介と展覧会内容について」
→2「個々の作品や技法について」

※gallery搬入日の収録で、お聞き苦しい部分もありますが、藤沼作品の理解に役立てば幸いです。
宜しくお願い申し上げます。
  1. 2013/03/19(火) 20:59:51|
  2. 作家

藤沼 哲 木彫展 2013 Biomimetic Expression

藤沼 哲 木彫展 2008-2013 の 仕事
Biomimetic Expression

自然の中にある「不思議で美しい形の法則」

2013年3月16日(土)~3月24日(日)
休廊 3/21(木)
13:00~19:00

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■このたび、木彫作家の藤沼哲を迎えて展覧会を開催する運びとなりました。
アートフェアULTRAなどでのスポット的な参加によって、作品を扱う機会はありましたが、Gallery花影抄での個展開催は初めてです。

「触れることで呼び起こされるもの」

藤沼の作品は、抽象彫刻のようでありながら、具象的な印象もあるユニークなものです。
海や森で発見する「何か」のような造形で、どこかで体感したことがあるような、無いような、観る者は記憶を辿りながら作品と対峙することになります。藤沼は、触覚も作品の重要な要素と考えており、展示会場では実際に手に取って、鑑賞することができます。そこで得られるのは、とても生々しくリアル体験です。

藤沼の木彫作品を見る鑑賞者の中には、宮崎駿の作品「風の谷のナウシカ」に描かれている『腐海』と呼ばれる汚染された未来の架空の森を想起するという人も多くありますが、作家自身はこの宮崎作品を知らないと言い、自らの彫刻作品について特定した何かを再現しているのではなく、個々の作品には題名・タイトルもつけられていません。そういった意味では特別にメッセージを込めてもいないと言います。作品の見方は受け手に委ねられた状態です。観る者によっては必ずしも、美しさや心地良さではなく、気持ちの悪さといった印象を受ける場合もあります。触れた時に生理的に感じる言葉にしづらい感覚を「『腐海』に落ちていそうな」と表現するのではないでしょうか。

普段、都会で生活する現代人の心の奥底に眠りがちな、自然の中のモノと出会った時に感じる生理的な感覚、快感や不快感、驚き、喜び、あるいは嫌悪感である場合もあるかもしれませんが、その生な神経・感覚を刺激し、呼び起こして疑似体験をさせてくれるのが、藤沼作品の魅力です。

厳しさを増す現代の自然環境に身を置く私たちは、不思議な生命体としてエネルギーを秘めているかのような、これらの木彫作品から、無意識に自然界における何らかの意味や法則、啓示のようなものを読み取ろうとするのかもしれません。

今回の展示では、作家が制作のキーワードに「バイオミメティック」(生体模倣)という言葉を意識するようになったという、2008年から2013年までに制作された作品の中から、作家自身が30点あまりを選び展示します。

(Gallery花影抄:橋本達士)



□作家の言葉 藤沼哲

「私の心を動かすもの」
私は自然に非常に高い関心があります。
幼少の頃から自然の中で遊び自然に親しんできました。
虫取り、釣り、キャンプ、野山をかけずり回り泥だらけになっていました。
捕まえてきた虫や魚は可能な限り飼育していました。
読書は、文学作品では無く図鑑を観るのが好きでした。
大学では環境科学を専攻し、雨水の化学成分を分析して大気中の汚染物質の動向を研究しました。
卒業後、化学のスキルを生かしセラミックスのエンジニアとして企業で働きました。
結婚後、旅行好きな家内と共に自然豊かな海外(ニュージーランド、アメリカ、カナダ)のナショナルパークを訪問しました。

自然の中にいると「気分が良い」「美しい景色、動植物に感動する」等はもちろんですが、
「なんだ!これは?」「どうして?」と思う瞬間にとても心が動かされます。
それは未知の物を発見した喜びや、知的欲求を刺激される事だと思います。
これらの快感を得るため、なにか新しい物を求めて自然の中をきょろきょろしながら彷徨っているのでしょう。

「私が表現する自然」
私は自然の中で 視覚、聴覚、嗅覚 を総動員してあらゆる気配に心を向けます、
すると「変わった物」を発見します。
「変わったもの」は美しい物とは限りません、しばしば醜い、気持ち悪い物であったりします。
しかし私にとっては「なんだ!これは?」「どうして?」という感情を持たせる重要な物です。
私はこの「なんだ!これは?」「どうして?」を作品として表現したいと考えています。

自然はあるパターン、規則性を持っています。(構造、模様 etc )
しかし、それは定規できっちり測ったような物ではなく、ある曖昧さ、揺らぎを持っています。
その曖昧なところ、揺らぎに美しさを感じています。
私は自然の中で特に動植物に関心を持ち、しばしばとてもクローズアップして観察します。
そこにとても面白い形、パターンを発見します。
こうした「記憶の断片」を再構築した物が、私の作品です。
私はこの事を生体模倣(バイオミメティック)と表現しています。
今の作品には大学、エンジニア時代の「物を観察し、考察、実験して確かめる」科学者としての経験も生かされていると思っています。

「私にとっての木工旋盤(ウッドターニング)」
回転運動は身の回りにあふれています、天体(惑星の動き)、車輪、ギヤ、歯車、DNAの二重螺旋構造、貝などの成長プロセス etc.
回転運動は、私にとって自然そのもの、途切れなく続くものの象徴です。
旋盤は、その回転運動によって「際限ある自己の能力」を超越し、自然の摂理ともいうべき「有機的なかたち」を導きだしてくれる重要なプロセスです。
そうして出来たフォルムに、私のバイオミメティックな再構築をカービング、パイログラフィック(バーニング)等で表現します。

「作品を通じて感じてほしい事」
私が、自然の中で感じる喜び、驚き、「なんだ!これは?」「どうして?」と同じような感覚を感じてほしい。
私が作る物は、自然の中に同じ物はありません、しかし「どこかにありそうな、いそうな」「どこかで見たかも」と言う感覚を持ち、同時に面白いと思ってもらえたら嬉しいです。
抽象作品を作っていますが「写実感」も持たせたいと思っています。
それは現実には何処にも存在しない物をあたかも存在するかのように感じていただく事です。

私は、人々には作品を手に取ってあらゆる方向から観察して欲しいと思っています。
私が森の中でそうするように。
  1. 2013/03/15(金) 21:35:42|
  2. 作家

作家便り 「13年3月/かわさきみなみ(千葉) 」

こんにちは。かわさきみなみです。

今は5月に個展で展示する作品を毎日制作しています。
今までより大きい作品を作っているので、少しづつしか進まないのがもどかしいですが、
大きい作品だと細かい部分を作りこみやすくなるので、そこはとても楽しいです。

今回はその作品の一部を見せたいと思います。

まずは足!
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今までうまく爪の感じを表現できなかったので付けた事がなかったのですが、
今回初めて爪を付けました。爪が付くとより獣らしさが出て、気に入っています。

ちなみにこの足、まだ他のパーツとくっつけていないので、
こんな風に手にはめることができます。
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もう一つは、下あご。
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結構グロテクスで怖い感じもありますが…
私はいつもこの状態はなんとなく果物っぽいなと思っています。
果物とか木の実とかの断面のように見えませんか?

上あごも中を作りこんで、両方を合わせると…

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バラバラだと不気味なパーツも、組み合わせると犬の口らしい形になります。

作っている途中はちゃんとイメージした形になるのか不安に
なることもありますが、細部を作りこんで、パーツを組み合わせて…
想像していた形になってくると、本当に楽しく、嬉しいです。

まだまだ出来ていないところが沢山あるので、どんどん作っていかなくては…!


※かわさきみなみのコーナーはこちら!
  1. 2013/03/13(水) 17:59:09|
  2. かわさきみなみ(千葉)

作家便り「13年3月/森栄二(葉山)」


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ある言葉を記します

 「結局のところ人間と人間の関係には我々が一般的にそう思っているよりずっと多くの謎がひそんでいるのではないだろうか?誰か他人のことをきちんとわかっているなどと本気で言える人間はどこにもいない。それがたとえ何年も起居をともににしている相手であったとしてもである。
 我々の内なる人生を構成するものについては、われわれは最も親しい相手にさえその断片しか伝えることができないのである。その全体像は伝えることはできないし、相手も理解することはできないだろう。
 我々は隣人の姿さえはっきりとはみきわめることのできないこのような薄暗がりのごとき人生をともに手さぐりでふらふらと進んでいる。ただときおり、我々がその道づれとともにした何かの経験とか、相手が口にしたふとした発言とかによって、まるでパッと閃光に照らしだされた如く、その相手と我々がぴったりとくっつくようにして立っていることを一瞬知ることがある。そのようなときに、我々は相手のあるがままの姿を見るのだ。
 そのあと、我々は再び共に暗闇の中を歩いていく。おそらく長い時間。そしてその仲間の旅人の姿を見きわめようと努めるのだが、その思いが果たされることはない。」


 とても美しくしかも鋭利なこの言葉は、アルベルト・シュヴァイツァーによるもので、スコット・フィッツジェラルド作『グレート・ギャッツビー』(村上春樹訳)の前書きに載せられていたものです。3、4年前、妻が見つけてきて僕に教えてくれたのです。彼女は子供のために作った小さなアルバム(子供がお腹にできてから生まれて1年くらいまでのことを記録してある)にこの文のコピーを張り付けています。アルベルト・シュバイツァーとは誰なのか?僕はこの文を読むまでまったくその存在を知りませんでした。(実は今でもほぼ知らないままですが・・・) 

 宇宙の事をよく考えます。色々と。

 晴れた日に夜空を見上げると無数の美しい星はいつもそこにありますが、その全てはあまりにも遠く、我々にとってはただただみつめるだけの存在です。惑星を除けば、最も近くの星でも光の速度で4.3年、人間が観測した無数の銀河の中で最も遠くのものは130億年もの遥か彼方です。しかも見えているその光は130億年も昔のもの!!宇宙の年齢は137億年だそうですから、かなり若いでき立ての宇宙の姿が見えているのですね。その若い銀河は、夜空のほとんど星が見えない一角に焦点を絞って思いっきり拡大してみた時、色々の形をした小さな銀河がびっしりと見えるなかから発見されたのです。想像もできないほどの無数の銀河が、想像もつかないほど遠くの宇宙に存在している。しかも時間すら限りなく隔絶しているのです。
 
 人と人の心のありようも、実はこのようなものなのかもしれない。

2013年3月  森栄二
                                                   
  1. 2013/03/12(火) 21:28:18|
  2. 森栄二(葉山)

作家便り「13年3月/紫苑(伊勢)」

春うららかな…というより汗ばむ陽気になってきました。

この金曜に油断してたら花粉症が出てしまいました。(T-T)
今まで出てなかったので花粉が多いと聞いてけど、大丈夫
だろうとタカをくくってたのが仇になりました。(--;)

9日に毎年開催されるAPI展を見に行ってきました。
若い作家さんが多く出品しているのでいい刺激を受けます。
知り合いになった作家さんも何人か出来て、話ができるのも嬉しいです。
(何せ普段独りで誰とも話せませんので…)

中でも前にも書きましたが植野のぞみさんの立体はユーモラスで僕好みでした。
水谷昌月さんの和風の点描画も好きで今年は小品を一点買いました。
(僕はどうも根付に限らず小さい物が好きみたいです。)

ちなみに水谷さんの落款印は僕が彫った物です。
あとは上島好恵さんの絵に興味が惹かれました。グロテスクにも思えますがなんか
魅力が有るんですよね~僕の伊勢便りに時々名前が出る畠知良さんも出品してます。


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画像は植野さんの猫の立体、水谷さんの点描画、上島さんの油絵です。
  1. 2013/03/10(日) 18:36:36|
  2. 紫苑(伊勢)

作家便り「12年3月/至水(北海道)」

至水で御座います。

こちら函館はまだまだ寒く雪も多く残っております。
雪捨て場に指定されている近所の野球場には、
去年よりも高く雪の要塞が築かれております。
春よ来い、灯油代が家計を逼迫させているのだから・・・

さて、二月中は
京都 清宗根付館 冬の企画展「中村雅俊 展」
ガレージキットの祭典 ワンダーフェスティバル2013[冬]
そして根津の根付屋では「永島信也展 2013 狭間の世界で無垢を抱く」

と、私的にはもう堪らないイベントが目白押し。
田舎者の至水にとって津軽海峡を挟んで南の日本は既に遠く海外で、
もちろん全て行けてません(涙)
根付認知度が極度に低く「なんにもねぇ」函館よりも、
イベント盛り沢山で魅力溢れる東京・・・いいな東京。

しかし六月には「竹谷隆之の仕事展」もありますし、
年内には根津の根付屋をアポ無しで強襲しようと画策していたり・・・
さぁ東京遠征資金を確保する為
根付彫ります!

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今年の雪要塞・・・フェンスの高さは凡そ7メートル(汗)
こんな函館が大好きです。
  1. 2013/03/09(土) 15:59:27|
  2. 至水(北海道)

作家便り 「13年3月/かぶ (東京) 」

「郷コレクション」を見て。

一月に郷コレクションについて書かせていただきましたが引き続き、
郷コレクションの中で気になった根付について書かせていただこうと思います。

前回は蘭亭の「狐忠信牙彫根付」でしたが蘭亭は他にも数点の展示がありました。

鹿唐子
「鹿唐子牙彫根付」

臼兎・河豚漁夫
「臼兎牙彫根付」 「河豚漁夫牙彫根付」

子犬・鼠
「子犬牙彫根付」 「鼠牙彫根付」

「鹿唐子」は唐子が楽しそうなのはもちろんですが、鹿も楽しそうです。
目の象嵌など、特に笑っているように工夫しているようには見えないのですが
笑みをたたえているような表情です。口元の柔らかい表現の所為でしょうか。
唐子が鹿のお尻を抱えていて、それがなんとなく鹿のやわらかさを感じさせます。

唐子って何者?といつも疑問だったのでした。
辞書には「中国風の格好をした子供」とありますが、発端はなにかなと調べてみると
朝鮮通信使の行列に付いて舞を舞う童子の姿だそうです。

朝鮮通信使とは古くは室町時代、その後途切れたもの江戸時代に復活した
李朝からの使節で、その行列は正使だけではなく僧侶や書家、画家など総勢五百人。
その他、荷運びの者などもついての大行列で、物珍しくたいへん人目を引く行事。
しかも、二十数年に一度程度の事だったそうなので、その中で見たことのないような
格好で舞踊る子供というのは、夢のような世界だったのでしょう。
 
鹿は神の使いとされています。
鹿と唐子の間になにかいわれがあるのかと調べてみましたがその関連は分かりませんでした。
ただ、唐子は七福神と一緒に描かれたりする事が多く七福神の中の福禄寿も鹿と関係があるので、
そういった事からの図案かもしれません。天上で遊ぶ鹿と唐子といった雰囲気を感じる根付でした。
 
臼兎はぽてっとした兎のフォルムがとても可愛い根付です。
餅をつき終わったあとなのか、臼の中を覗いているようです。

子犬の根付には足元に鮑があります。鮑は女性を現すのに良く使われれます。
子犬は多産の象徴なので子孫繁栄といった意味合いの根付なのでしょう。

蘭亭は京都派と呼ばれています。
根付は始め、上方で流行し発展していったと言われていてその中の京都派は動物の特徴を
より強調した形彫りの根付につけられた分類でどちらかといえば、怖く迫力のある雰囲気
の根付でしたがのちのち上方より江戸で根付がさまざま発展していきその後、蘭亭は江戸
の人物根付を取り入れ京都派の主流になったと言われています。

ですが、人物に限らず動物も大変魅力的です。
もしかしたら、動物が動物的でなく、人的な表情や雰囲気を湛えているからかもしれません。

とにかく、かわいい~と言ってしまう蘭亭の根付でした。

※webサイト「根津の根付屋/かぶ」のページは、こちら!

  1. 2013/03/05(火) 18:40:38|
  2. かぶ(東京)

「永島信也展2013」会期を終了いたしました。


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「永島信也展2013〜狭間の世界で無垢を抱く〜」は、無事に会期を終了いたしました。
御来場くださいました皆様、webを通じて応援してくださいました皆様、
展覧会情報を掲載してくださいましたメディアの皆様に、作家共々厚く御礼申し上げます。
有難うございました。

今回の展覧会で得た事々を糧に、また活動を進めて参りたいと思っております。
今後とも、何卒宜しくお願い申し上げます。
  1. 2013/03/03(日) 20:26:33|
  2. 永島信也(神奈川)

「月刊美術2013年3月号」永島信也展情報が掲載されています

発売中の雑誌「月刊美術」2013年3月号の展覧会情報に、
開催中の「永島信也展」が掲載されました。
特集は「噂の新人2013」、数多くの新人アーティストさんが紹介されています。
書店にて、是非!手に取ってみて下さい。

「永島信也展」は、3/3まで!


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※「月刊美術」-webサイト
  1. 2013/03/02(土) 13:19:48|
  2. 永島信也(神奈川)