こんにちは。かわさきみなみです。
今年も皆様に楽しんで頂けるような作品を発表していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
今月は5月の個展で出したいと思っている作品の試作を作っていました。

この不思議な風景は去年の12月頃に突然でてきたイメージで、
犬が何か、白くて柔らかいものに挟まれたり、埋まったりして過ごしているのです。
このイメージをもっと掘り下げて考えてみたら何か面白い形にできるかもしれない
と思い、ドローイングを描いてイメージを広げていきました。
ドローイングを色々描いてみて解ってきたことはこんなことでした。
●この白いものには意思があって、自分で硬さや形を自由に変えている。
●この場所には犬と白いもの以外は、なにもない。
●この白いものと犬とはお互いを嫌ってはいなくて、そういうものだと受け入れて生活している。
このことから考えると、異なる形の生き物が「共存」しているということが、 自分の中で
ポイントになっている気がします。
「共存」をキーワードに、制作をしながらこの世界について さらに掘り下げて考えてみようと思います。
ちなみに柔らかいものでできた砂漠のようなイメージなので、 私は自分の中でこの風景を
「柔漠」と呼んでいます。
今年は、私の中に突然できた不思議な世界を、作品として発表したいと思っています。
まずは5月の個展に向けて、制作をがんばります!
- 2013/01/31(木) 12:00:00|
- かわさきみなみ(千葉)
-
-
森謙次です。高知もまだまだ寒いです。
先日、貴道裕子さんの帯留や豆皿の展示会が京都駅ビルで行われていました。
それに行こうと思い、事前に展覧会チケット、高速バスの券を購入していたのですが、
当日、財布に入れていたはずのチケットがありませーん!!
バスの停留所でそのことを言うと
「もう一度、買い直してください」
と僕には衝撃の事実。行くのを断念しました。
嫁には、「これからバスのチケットも買ったら私に見せて!」と言われました。
(以前、飛行機の搭乗時間を2回間違え、そのうち1回は乗り遅れたため、それ以降、嫁が管理!)
展示会、すごく楽しみにしていたのに残念です。
いまだにチケットが出てこないのですが、どこへいったのでしょうか?
それはさておき、嫁が茶道をしていてその関係の本を沢山持っていて、
根付、帯留を制作するのに良い資料になります。
そんなこんなで、地元、高知で「帯留展」を開催します!
2月7日(木)~2月19日(火)沢田マンションギャラリーroom38さらに、
来月2月28日まで京都のモンブランで、
7名の作家によるモンブランロゴ入りの作品が展示されます。
僕の作品は、2009年に銀座のモンブランでの開催された
「モンブラン ヤング アーティスト パトロネージ イン ジャパン」に出品していた「モンブラン針鼠根付」です。お近くの方、興味のある方、是非ぜひ観に行ってくださーい!
よろしくお願いしまーす!
そこで!今月の根付川柳作品が 収まるところに すわってる根付は帯の上、ベルト、展示されるところと色々ありますが
結局のところどこにいても座っているということで。
- 2013/01/30(水) 23:56:22|
- 森謙次(高知)
-
-
永島信也展 2013
2.23(土)〜3.3(日)会期中の休廊/2.28(木)
「現代根付」の制作をメインに行いつつも、「フィギュア」や「木彫」まで広く往来することで、
現代の感覚に添った表現の可能性を探る新世代の作家。
新しい感性によって「現代根付」は真に時代を反映したものとして新生するのではないだろうか。
Gallery花影抄/根津の根付屋
- 2013/01/30(水) 17:18:33|
- 永島信也(神奈川)
-
-
昨日、都内の小野里三昧さんの工房に、スタッフ橋本が取材の立ち会いで行ってまいりました。
今回の取材は、日立製作所が発行しているPR誌からのものでした。
(残念ながら、一般には流通していないものだそうです)
「アルティザンの仕事場」という連載で、見本で頂いた過去の誌面には、
「金唐紙」や「印伝」の記事が掲載されていました。
根付について、材料、道具、工程、作品紹介など、三昧さんは少し照れながら、
次々と質問に応えていました。
誌面になるのは、まだ先のことですが楽しみです。

三昧工房は、骨董品や現代のフィギュアまでが渾然一体と飾られている部屋の真ん中に作業台があります。
秘密基地のようでもあり、楽しい空間です。
古い箪笥には、完成間近の自作の根付と提物の組み上げられたものや、
自分が使っている根付と提物、それから骨董の煙草入れなどが下がっていました。

※webサイト
「根津の根付屋/三昧」 と
「一景」のコーナーはこちら。
- 2013/01/29(火) 20:01:35|
- 小野里三昧(東京)
-
-
アートコレクターズ webサイト現在発売中のアートコレクターズの特集「あったかアートBEST40」にて
作家の泉水をご紹介頂いています。

平面作家さんが多い中、根付作品をご紹介させていただいています。
見るとほっとして和む雰囲気の作品が多いですが、昨年の個展では
また新しいシリーズを生み出した泉水。今年も益々頑張ってほしいです!
- 2013/01/27(日) 13:52:05|
- 掲載メディア
-
-
「月刊美術」-webサイト発売中の「月刊美術 2013.2月号 No.449 特集:新しい木彫のかたち」は、若手の木彫作家の特集号です。
根付の紹介ページもあり、
若手の根付作家からは、狛・かぶ・中梶真武・森謙次。
そして、中堅作家として、齋藤昌寛が掲載されました。
新人として、この春、武蔵野美術大学の彫刻家を卒業するオグロアリサ(小黒アリサ)も紹介されています。

新世代木彫の作家が、ひしめきあう充実の一冊です。
是非、書店でお手にとってみて下さい。
- 2013/01/23(水) 20:04:17|
- 狛(東京)
-
-
「月刊美術」-webサイト発売中の「月刊美術 2013.2月号 No.449 特集:新しい木彫のかたち」は、若手の木彫作家の特集号です。
根付の紹介ページもあり、
若手の根付作家からは、森謙次・かぶ・狛・中梶真武。
そして、中堅作家として、齋藤昌寛が掲載されました。
新人として、この春、武蔵野美術大学の彫刻家を卒業するオグロアリサ(小黒アリサ)も紹介されています。

新世代木彫の作家が、ひしめきあう充実の一冊です。
是非、書店でお手にとってみて下さい。
- 2013/01/23(水) 20:03:53|
- 森謙次(高知)
-
-
「月刊美術」-webサイト発売中の「月刊美術 2013.2月号 No.449 特集:新しい木彫のかたち」は、若手の木彫作家の特集号です。
根付の紹介ページもあり、
若手の根付作家からは、かぶ・狛・中梶真武・森謙次。
そして、中堅作家として、齋藤昌寛が掲載されました。
新人として、この春、武蔵野美術大学の彫刻家を卒業するオグロアリサ(小黒アリサ)も紹介されています。

新世代木彫の作家が、ひしめきあう充実の一冊です。
是非、書店でお手にとってみて下さい。
- 2013/01/23(水) 20:02:51|
- 中梶真武(神奈川)
-
-
「月刊美術」-webサイト発売中の「月刊美術 2013.2月号 No.449 特集:新しい木彫のかたち」は、若手の木彫作家の特集号です。
根付の紹介ページもあり、
若手の根付作家からは、かぶ・狛・中梶真武・森謙次。
そして、中堅作家として、齋藤昌寛が掲載されました。
新人として、この春、武蔵野美術大学の彫刻家を卒業するオグロアリサ(小黒アリサ)も紹介されています。

新世代木彫の作家が、ひしめきあう充実の一冊です。
是非、書店でお手にとってみて下さい。
- 2013/01/23(水) 20:02:50|
- 齋藤昌寛(埼玉)
-
-
「月刊美術」-webサイト発売中の「月刊美術 2013.2月号 No.449 特集:新しい木彫のかたち」は、若手の木彫作家の特集号です。
根付の紹介ページもあり、
若手の根付作家からは、かぶ・狛・中梶真武・森謙次。
そして、中堅作家として、齋藤昌寛が掲載されました。
新人として、この春、武蔵野美術大学の彫刻家を卒業するオグロアリサ(小黒アリサ)も紹介されています。

新世代木彫の作家が、ひしめきあう充実の一冊です。
是非、書店でお手にとってみて下さい。
- 2013/01/23(水) 20:02:48|
- かぶ(東京)
-
-
「月刊美術」-webサイト発売中の「月刊美術 2013.2月号 No.449 特集:新しい木彫のかたち」は、若手の木彫作家の特集号です。
クローズアップされた作家の中に、永島信也と藤沼哲が紹介されています。
永島信也「現代根付×アキバ系」

藤沼哲「世界の理にふれるかたち」
今回、永島は座談会ページにも参加しています。
「木彫新世代座談会・木とのシンパシーとともに喪失の時代を切り拓く」
4人の中では異色の存在。スパイスとしてピリリ!と頑張りました。

根付の紹介ページもあり、
若手の根付作家からは、かぶ・狛・中梶真武・森謙次。
そして、中堅作家として、齋藤昌寛が掲載されました。
新人として、この春、武蔵野美術大学の彫刻家を卒業するオグロアリサ(小黒アリサ)も紹介されています。

新世代木彫の作家が、ひしめきあう充実の一冊です。
是非、書店でお手にとってみて下さい。
- 2013/01/23(水) 20:02:47|
- 永島信也(神奈川)
-
-
「月刊美術」-webサイト発売中の「月刊美術 2013.2月号 No.449 特集:新しい木彫のかたち」は、若手の木彫作家の特集号です。
クローズアップされた作家の中に、永島信也と藤沼哲が紹介されています。
永島信也「現代根付×アキバ系」

藤沼哲「世界の理にふれるかたち」
今回、永島は座談会ページにも参加しています。
「木彫新世代座談会・木とのシンパシーとともに喪失の時代を切り拓く」
4人の中では異色の存在。スパイスとしてピリリ!と頑張りました。

根付の紹介ページもあり、
若手の根付作家からは、かぶ・狛・中梶真武・森謙次。
そして、中堅作家として、齋藤昌寛が掲載されました。
新人として、この春、武蔵野美術大学の彫刻家を卒業するオグロアリサ(小黒アリサ)も紹介されています。

新世代木彫の作家が、ひしめきあう充実の一冊です。
是非、書店でお手にとってみて下さい。
- 2013/01/23(水) 20:02:46|
- 掲載メディア
-
-

発売中のマガジンハウスから出版された「YUCARI」vol.6
「日本の大切なモノコトヒト」を紹介する雑誌。
マガジンハウス「YUKARI」- webサイト今回のテーマは「江戸デザイン」。
当店の根付達が、ずらり!表紙を飾っております。
センターは、泉水!
そして、安剛、一景、オグロアリサ、ケンタロー、狛、齋藤昌寛、至水、紫苑、野垣内秀也、吉見普光、罠兎。
にぎやかで嬉しいかぎりです。
誌面では、現代で根付を作っている作家の有り様として、
江戸から続く根付彫刻の家系のつながり、
教室などで習って作家になった人、
そして自己流で根付を作る人、というように、
齋藤美洲、齋藤昌寛、山鹿寿信、至水と並べることで紹介しています。
取材中に、ちょうど納品にやってきたケンタローさんもちゃっかり写っています!
れんげ堂の巾着と組まれたケンタローさんの根付も載せてもらいました。
ぜひ書店で見つけてご覧になってみてください。
内容もとても面白く。江戸スピリッツ盛り沢山の一冊です。


- 2013/01/23(水) 19:03:56|
- 掲載メディア
-
-
「月刊美術」-webサイト発売中の「月刊美術 2013.2月号 No.449 特集:新しい木彫のかたち」は、若手の木彫作家の特集号です。
根付の紹介ページもあり、
新人として、この春、武蔵野美術大学の彫刻家を卒業するオグロアリサ(小黒アリサ)も紹介されています。
若手の根付作家からは、かぶ・狛・中梶真武・森謙次。
そして、中堅作家として、齋藤昌寛が掲載されました。

新世代木彫の作家が、ひしめきあう充実の一冊です。
是非、書店でお手にとってみて下さい。
- 2013/01/23(水) 17:03:59|
- 作家
-
-
守亜です、芸道に身を捧げる者の端くれとして、
本年もますます精進させて頂きますので御贔屓の程、よろしくお願いいたします。
今年はすこし変わった形での作品展示を考えておりまして、
現在花影抄のスタッフさんとも話し合っています。
もう少ししたらお知らせできると予感しておりますが、
何故気まぐれなワタシの性格故、またワタシの作業の進み具合故にお知らせが
春くらいになってしまうことも予想されます。
その際はなにとぞご容赦いただきまして
「今年も守亜はなんだかいろいろやっているみたいだなあ。」
などとご理解いただければ幸せに存じます。

「鰐亀根付」
4.9 x 4.1 x 3.9 cm
素材/レジン (樹脂)
20体限定
さて、新作のワニガメ根付です。
原型自体は去年末に完成していたのですが、気持ちも新たにということと、
「少し変則的な作品展示」の皮切りみたいな気持ちを込めて
年明けの睦月に発表させていただきました。
ワタシのブログの方では一足お先に製作状況などをエントリーしていましたので、
ぐずぐずとしている様にやきもきされていた方もいらっしゃったのかもしれませんが、
お待たせいたしました。というか、そんな方はもうご売約いただいておりますよね、きっと。
ありがとうございます。
このレジンで製作、複製したエディションのある根付シリーズも今回で7作目で、
その中でも特に要望をいただくワニガメをモチーフにしたものを三たび作ってみました。
こう同じモチーフばかり作っていて飽きないのかなぁと自分でも思うのですが、
自分の好きなモチーフ、生き物に限ってはそんなことも全く無く、
かつてはシルバーアロワナやシーラカンスをそれぞれ5点以上作っておりますし、
スローロリスやフクラガエルなどはストラップ仕様の小作品も含めると10点以上になります。
他にもワタシが得意としている生き物が何種類かありますが、
その時々で新しい発見と言っては大げさなのですが、
新たな解釈と気持ちで造形を楽しんでおります。
今回のワニガメ根付についても、前の2作とは違った視点や造形のまとめ方を盛り込んで
最新型の作品に仕上がっています。
それはここ最近のワタシの造形の傾向でもあるのですが、
今回のワニガメもより抽象度を上げていくかたちで造形しています。
とは言え抽象度を上げるといっても、単純に情報量を減らすという意味ではなく、
ワタシの想う理想のワニガメ像に近づけるべく、
その理想とする方向性に従って各パーツをシンボリックに作っています。
その一端を例を挙げて言うならば、さらにワタシの前2作のワニガメ根付を所持されている方は
比べて見ていただければわかりやすいのですが、
わかりやすいところでは甲羅などは、今まで実際のワニガメの甲羅を観察した上で、
リアルさを残しつつ立体としての面白さが出るようにディフォルメしていました。
その考えは今作でも変わっていないのですが、
それでもなんとなく曲面を多用した過去2作に比べて、
今回は平面の組み合わせで情報を整理し、ソリッドな印象を与えつつ、
それぞれの甲板(甲羅の一枚一枚)は明確な意思を以て成長していくんだと、
大きく強くなっていくんだというワニガメの意思みたいなものを込めたつもりです。
もちろん甲羅だけではなく他の部位も新たな気持ちでモチーフとなる生き物と
(今回はワニガメと)向き合って、生き物を造形しています。
当たり前の話ですが、「生き物」は「生きている物」と書きます。
もちろん自分以外の生き物はどんな意思でそこに存在するのかわかりません。
ましてやワタシが使う造形素材は生き物ですらありません。
ですが、生き物造形という職業に身を置く者として、
今回のワニガメ根付の製作を通して、
作る生き物を活き活きと生かしていくような仕事をしていきたいと、改めて思った次第です。
・webサイト「根津の根付屋/守亜」・作家個人ブログ「アクアプラントジャーナル」
- 2013/01/22(火) 14:25:52|
- 守亜(群馬)
-
-
中梶です。本年も宜しくお願い申し上げます。
先日、たばこと塩の博物館で「たくみのたくらみ」という、煙管や煙草入れなどの展示をみてきました。
彫金、漆などで作られた煙管や煙草盆など、かなり見応えのある展示でした。
個人的には金工の前金具と袋に惹かれます。
煙管の制作工程などの映像も流していて、
僕が行ったのが、人が少ないタイミングだったこともあり、じっくり観ることができました。
職人の淀みない作業の様子は、積み重ねで身体が覚えた動きから来るのだと思いますが、
それぞれ独特のリズムみたいなものがあるので、それも見ていて面白く勉強になりました。
パンフレットもかなり充実の内容です!
「たばこと塩の博物館」webサイト(上記の展覧会は、2013年1月14日で終了しています)
webサイト「根津の根付屋/中梶真武」
- 2013/01/19(土) 19:40:11|
- 中梶真武(神奈川)
-
-
明けましておめでとうございます。m(__)m紫苑です。今年も宜しくお願い申し上げます。
ところで、皆さんは北海道の名付け親・松浦武四郎と云う人を知っていますか?
出身は今の三重県松阪市小野江町で、小野江町には松浦武四郎記念館が有ります。
今その館で「AINU ART 風のかたりべ」展をやってるので観てきました。
アイヌの現代作家の作品等60点ほどと数的には多くありませんでしたが、見応えがありました。
中でも、床ヌブリ氏の作品(本でしか知らなかった)実物を7点も観る事が出来て、
それだけでも見に行った甲斐がありました。
特に「ユーカラクル (語り部)」が良かったです。
ずっと対峙していると本当に何か語りかけて来る様な感じにとらわれ、作品に奥深い精神性を感じました。
あまりに作品に惹かれて展示ケースのガラスに頭をぶつけてしまい、
他の観覧の方が居たので恥ずかしかったです。( ̄▽ ̄;)
又、藤戸竹喜氏の作品10点も凄く良かったです。熊、鹿、狼、マタギに、エビ、蟹どれも躍動感、臨場感があって凄い木彫作品でいい刺激を頂きました。(作品の画像が無いのが残念です)p(^-^)q
同時に自分の未熟さも感じました。世の中上手い人が多すぎます。(T-T)
画像は「AINU ART」のポスターと松浦武四郎記念館


※webサイト「根津の根付屋/紫苑」
- 2013/01/11(金) 19:45:23|
- 紫苑(伊勢)
-
-
「郷コレクション」を見て。あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
昨年末、東京国立博物館で「郷コレクション」の展示を見てきました。
この展示は古根付に興味のある身にとって、とても勉強になりました。
饅頭や形彫り、柳左、面などタイプの違う根付がすべてあり、
また人や動物など偏らない題材が目を引きます。
特に目を引いた根付がこれ! 


蘭亭の「狐忠信牙彫根付」です。
蘭亭は安政年間、江戸の終わりから明治に移り変わる時代に
京都で活躍した根付師です。
郷コレクションのキャプションに「法橋」を叙せられたと書いてありますが
法橋とは本来は僧の位で、戦国時代が終わる頃からは仏師や絵師などにも与えられた称号だそうです。
ちなみに、同時代では「五百羅漢図」の絵師、狩野一信が法橋を叙せられています。
「狐忠信」は義経千本桜に出てきますが、
この「狐忠信牙彫根付」の様子は、最後に鼓を抱いて宙にひらっと飛んでいくところでしょうか。
あばらが浮いて痛々しくも見えますが、妖狐らしい身軽さと俊敏さが感じられ、
近くで見ると、笑っているような、或いは口を開け陶酔しているような表情です。
初音の鼓が戻り、人と同じように喜びまたほっとした様でしょう。
目は象嵌ではなく、彫りこんで着色されているだけのように見え、
この小さな目で感情までが表現されているようで、驚かされます。
別冊太陽に載っている蘭亭の「蛸と猿」。
あれも、猿の噛り付く顔に対比した蛸の表情に驚きと度惑い、恐れが見えますし、
猿が蛸を掴むむにっとした感触が感じられます。
蘭亭の魅力は、とくに顔や質感の表わし方にあるように思います。
古根付は多くの年月を経た物が醸し出す雰囲気もあるでしょうが、
細部の作りこみや小さながらの表現の豊かさが目を引き、
手に取りたいと思わせるような気がします。
※webサイト「根津の根付屋/かぶ」のページは、こちら!
- 2013/01/08(火) 18:46:45|
- かぶ(東京)
-
-
秋葉絢「子守り蛇」本日はスタッフ一同で根津神社に初詣でし、一年の繁盛を願いお参りしてきました。
根津の店舗営業は9日(水)のご予約日より始まります。お越し予定の方はご予約ください。
来週11日金曜日からの週末は通常営業であけております。
ギャラリーでの展示は来月2月開催の永島信也さんの個展からになります。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
- 2013/01/05(土) 19:45:47|
- スタッフブログ
-
-