こんにちは。かわさきみなみです。
8月は予定がごちゃごちゃになってしまい、
スケジュール管理の大切さを痛感している夏です…。
そんな中、子犬のメンテナンスをしに越後妻有に行って参りました。
農舞台は駅からも近く、動物の作品など楽しい作品が沢山あるので
小さな子どもを連れた家族など、多くの方で賑わっていました。
私の作品も、興味を持って頂けたようで、沢山撫でられていたみたいです。
少し毛玉やへこみがみられたので、より可愛い状態で見て頂けるようにメンテナンスをしました。
展示室から少し離れた暗い所で、ライトを当てて子犬に針治療をしている姿(※)は
とても怪しかったと思います…。そんな様子をそーっと見に来る方もいらっしゃいました。
「メンテナンスというよりも、動物のお医者さんみたい」と言われたりもしました(笑)
(※羊毛を絡ませる針を使って、新しい羊毛を足していました。)
今回は時間がなかったので、他の作品をゆっくり見ることはできませんでした…。
(後日また友人と妻有に行き、その時には沢山作品を観ることができました!)
写真は、今回私が癒された棚田の風景です。

■ただ今制作中!
私は今、個展で展示していたあくびをしている子(習作5)を元に、羊毛の本作を作っています。
高さは35センチ程度で、卒業制作の子犬達とはまた少し違った存在感があります。
今は金網で作った土台全体に羊毛を重ねて、絡ませる作業をしています。

こんな風に。
まだのっぺらぼうで、耳もしっぽもありません。(下あごは別で作っています。)
全体に羊毛を絡ませるのが終わったら、顔や足のにくきゅうなどの細かい部分を作ります。
顔を作るのは一番緊張するところでもありますが、一番楽しい作業です。
早く顔をつくってあげたい!
- 2012/08/29(水) 19:00:00|
- かわさきみなみ(千葉)
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三の丸尚蔵館にて、開催中の「珍品ものがたり」と題された展覧会に、極細密彫刻の根付が出品されています。
「象墜(しょうつい)」と表記されている根付で、小島彤山(とうざん)という人の手によるものでした。
幾つもの楼閣や、無数とも見える人々が彫り込まれています。
展示には、拡大鏡も設置されているのですが。それでもまだ見えないくらいに細かい彫刻です。
作家が30歳の時に彫ったものと解説してありましたが、どれだけの精魂と時間をこめて作られたものなのだろう?と想像を絶する思いで眺めておりました。
あまりにも極細で、おそらく使用することは難しいのではないか?と思われましたが、
底面に紐穴が丁寧に彫られており、確かに根付として作られたことがわかります。
小さな細密彫刻として作ってもよいものを、敢えて根付にしたところに、いろいろなことを思いました。
三の丸尚蔵館-
webサイトはこちら!「珍品ものがたり」会期 2012年7月21日(土)~9月2日(日)
前期:7月21日(土)~8月9日(木)
後期:8月11日(土)~9月2日(日)
休館日: 毎週月・金曜日
開館時間:8月30日(木)までは、午前9時~午後4時45分(入館は4時30分まで)
9月1日(土)から会期終了までは、午前9時~午後4時15分(入館は4時まで)
- 2012/08/29(水) 14:52:45|
- 美術館・展覧会情報など
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こんにちは。
島根に帰省していた永島信也です。
今回は先日制作した獏の根付のことなどお話します。

「悪夢探し」はオークションカタログに掲載されていた獏の根付のオマージュ作品です。
個展が終わり、その中で多くの手ごたえのようなものを得ました。
そして、今後の作風の模索のために、古い根付からのいわゆる「本歌取り」の手法をとった作品をいくつか作っていこうかと思い、この獏は その中の一つです。
アートの世界では歴史の流れというものが重視されるので、この「本歌取り」の手法はよく見られます。
しかし、どうもそこには上澄みだけをさらっているという印象が絶えないようです。それはやはり、その世界に浸かっていない者が、外から利用してやろうと手を出しているように見えるからでしょう。
当然自分の中にはアートという下地がありますし、この根付の世界に入って日がまだ浅いということもあるので、そこからのいろいろな批判も受けています。そこには、親心ということもあると思うので、真摯に受け止めていく所存です。
ただ、自分の出来ること、根付の世界での立ち位置を考えると、おそらく永遠に相容れない部分も多くあるでしょうし、しかしその多様性こそが、根付という世界の面白さなのだと考えております。
少なくとも、私は根付の世界に対して利用してやろうなどといった邪な気持ちは持っていないですし、根付というものがより良い形で広く世界に広まっていってほしいと思っております。
私の立ち位置、作品に関してはこれからも様々な意見が出てくるかと思いますが、精進いたしますので、ぜひともお力添えをお願い致します。
※「根津の根付屋」内、永島信也紹介ページは、こちら!
- 2012/08/28(火) 17:19:35|
- 永島信也(神奈川)
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守亜作品展「龍の系譜」は、8/26 終了いたしました。
厳しい残暑の中で、御来場下さいました皆様、
webサイトやtwitterなどで応援して下さった皆様、
心より御礼申し上げます。
展覧会最終日、守亜さんと今後の展開についても話をいたしました。
これからの展開に、注目!です。
今後ともご贔屓のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。

守亜「贔屓」2012
近日の守亜さんの活動は、桐生での展覧会です。
お近くの方は、是非、おでかけ下さいませ。
●守亜作品展「私的熱帯世界in桐生」
2012年9月1日〜9日 ギャラリーROUTE66(無鄰館内)
※「無鄰館」情報(マップル観光ガイド)2012年9月8日〜25日 clothing cafe gallery“MountSpoon”
※MountSpoonブログは、こちら!
- 2012/08/28(火) 14:20:31|
- 守亜(群馬)
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「ワニガメ習作1」素材・レジン/サイズ・L9.5cm
限定10体
今まで多くワニガメを作ってきたが、そのどれもが実際のワニガメがとることのないポーズをとらせて造形してきた。
今回は一度ワニガメの姿を自分なりに捉え直してみたいと思い、実際に生きている姿に近い形で作ってみた。
とは言え、お腹をつけて前脚を伸ばし、大きく口をあいてルアーリングするおなじみのポーズではないものが作りたかったので、このようなポーズとこのようなバランスになった。
リアルに近く、しかし少しアグレッシブな表情を見ていただけたらと思う。 守亜
お問合せは、こちらまで。
- 2012/08/21(火) 19:17:26|
- 守亜(群馬)
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「道化猿」素材・レジン/サイズ・w5.5cm
限定15体
今回の展示が龍と龍にまつわる霊獣や神様たちの共演といういささか重厚過ぎるテーマのなかにあって、その緊張を和らげる狂言廻しである。
どんなに真面目な場面でも、遊び心をもっていたいという、作者自身の願望を表した作品。
モチーフは東南アジアに棲む原始的な猿スローロリスで、この愛くるしい顔立ちは夜行性故のもので、同じ原猿類でも昼間に活動する仲間たちはもっと厳つい顔立ちである。
つまり、この可愛げのある表情は夜の森の中で獲物に静かに忍び寄るためのものだとも言える。
人も動物も見かけによらずミステリアスな表情を隠し持つ。 守亜
お問合せは、こちらまで。
- 2012/08/21(火) 19:07:03|
- 守亜(群馬)
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「贔屓」素材・レジン、アクリル/サイズ・H13.5cm(台座含む)
※台座無しも可能
限定15体
この作品のタイトル「贔屓(ひいき)」というのは、いわゆる「ご贔屓にする」という意味のことではない。
贔屓とはもともとは中国の空想上の亀の名前である。
その亀がどういう経緯で現在の「ご贔屓にする」の意味になったのかということはここではあえて省くが、この作品の贔屓が亀の名前であるということは知っておいて頂けたらと思う。
さて、その贔屓がどんな亀であったのかといえば、龍から産まれた、重いものを背負うのを好む亀であるという。
中国で石の柱の下に亀の像が彫られているのを目にすることがあるが、あれがまさに贔屓である。
そして、贔屓の文字の中に多用されている貝というのは硬い甲羅を意味していて、亀そのものを表していると同時にいわゆる財を表す文字であるとも言える。
それと「ご贔屓にする」という意味あいもミックスして、僕の好きな亀に招き猫的な要素を加えられないかと目論んだ。
いわゆる商売繁盛の招き亀といったところである。
お問合せは、こちらまで。
- 2012/08/20(月) 19:40:55|
- 守亜(群馬)
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「金毘羅」素材・レジン、アクリル/サイズ・H14.5cm(台座含む)
※台座無しも可能
限定15体
「金毘羅船々追風(おいて)に帆かけてしゅらしゅしゅしゅー♩の金毘羅様はインドのワニを神格化した神さまである。
その由来は文字通り名は体を表してして、金毘羅をサンスクリット語に戻せば「クンビーラ」となり、それは土壺のことである。
土壺が何故ワニになるのかといえばそれはこういうことである。
インドに棲息しているインドガビアルは毎年春になると雄の鼻先が膨らんで繁殖期を迎える。その膨らんだ鼻先を共鳴させて雌を呼ぶ音を発するのである。ヒョョーともヒューともつかない音を出して雌を呼び、繁殖し、そしてワニは自分の卵と子どもを護るという。そして川辺にインドガビアルの鳴き声が響く頃、田植えの時期を迎えるので、後に豊穣を司る神さまになっていく、それが鼻先に土壺を持つインドガビアルであり、クンビーラであり、金毘羅である。
とにかく僕はインドが好きで、ワニといえばインドガビアルが好きであった。その二つの意味を豊穣を司るという縁起の良い存在として造形できたことはとても嬉しいことである。」 守亜
お問合せは、こちらまで。
- 2012/08/20(月) 19:29:22|
- 守亜(群馬)
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「龍の系譜」素材・エポキシ、アクリル/サイズ・H30cm(台座含む) ※限定1体
「龍とは何であるのか。
龍とは、もう滅んでしまったが人類の歴史が始まる頃までは存在していた巨大なワニであるとする学説があって、僕はそれをとても面白いと思った。
今まで想像上の生き物を作りたくていろいろと考えてはみたのだけど、どうも上手くいかずに断念してきたのだが、龍=ワニというアイデアに出会って僕の龍制作計画は前に動きはじめた。おりしも今年は辰年でタイミングも良いようにも思えたし。
作品を見ていただけたら分かると思うが、基本的なフォルムはワニで、先に書いたもう絶滅してしまった巨大ワニ、マチカネワニを参考にした。
このワニは口先が細長くなっていて、背中の装甲状の鱗はタイルのようになっていてあまり突起が発達していない、マチカネワニの主要な特徴をこの作品に盛り込んだ。この元になったワニを知っている人が見れば、マチカネワニだと分かるようにしたかったからだ。
とはいっても復元模型を作るわけではなく、僕が作るのはあくまで龍であるから、誇張するべきところは誇張し、省略するところは省略した。
龍を龍たらしめる一因の角については今回は抽象的なパーツをつけることにした。素体はあくまでもワニであり、後々の人々によって神格化されたことを強調したかったからだ。
だから色も自然ではあり得ない赤にして、体にその他の色や模様を盛り込んだ。
シルエットは相反する2つの形が混ざり合うことなく、共生している「二つ巴」の形を意識した。
雲の様な、珠の様な形の巴の上に浮かぶ龍の姿をした巴。
和合するけれど混じり合わず、永遠に虚と実を循環し続けるイメージである。」
守亜
お問合せは、こちらまで。
- 2012/08/20(月) 19:14:21|
- 守亜(群馬)
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Gallery花影抄 展覧会情報
守亜 作品展 龍の系譜2012.8.18(土)ー 8.26(日)
23(木)休廊
13:00~19:00/最終日~18:00

[作家の言葉 守亜]想いはめぐり くりかえす
ぐるぐる その場で弧を描いて
ぐるぐる ぐるぐる まわりつづける
強きものは 弱きものに
儚きものは 猛きものに
龍と かつて龍であったもの
神と かつて神であったもの
観測者の想うがままに
形を変え 姿を換え
想うものになり 想いを叶える
ただ祈り
ただ作る
- 2012/08/17(金) 20:41:38|
- 守亜(群馬)
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至水で御座います。
突然ですが、私の根付製作中の楽しい時間 BEST3の発表です!
第3位「根付の意匠、思い通りに下絵が描けている時」
第2位「手脚(特に掌、足の甲に連なるライン)を彫っている時」
そして・・・・・・・・
第1位は!「顔を彫っている時!」はい、という事で誰も興味を持てないBEST3を書き連ねてしまった訳ですが、
実はGalleryからの勧めもありまして、この度「面根付」に着手する事に!
工程の大半が「私の根付製作中の楽しい時間」第1位の顔を彫る作業になりますので、
今からとても楽しみなので御座います(喜)
ところで皆様、面根付はお好きですか・・・?

またもやDSで描いている面根付の下絵をチラリ・・・
※webサイト「根津の根付屋」至水のページは、こちら!
- 2012/08/14(火) 19:39:56|
- 至水(北海道)
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8月6日(月)から10日(金)までwebサイト、根津の店舗の夏休みをいただきます。
越川久美子 アマガエル(オリーブ/ミドリ)根津の店舗にて販売中。お盆時期には店舗も開けてお出迎えできますように、少し早目の夏休みを
いただきます。お休み期間中はwebサイトでのご注文の返信メールや、配送
が遅れる事がございますので、ご了承くださいませ。
メールなどは、チェックいたしておりますのでお急ぎのご用件の方は、メール
にてご連絡くださいませ。
よろしくお願い申し上げます。
- 2012/08/05(日) 17:17:37|
- 店舗営業のお知らせ
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「DOLL EXPO2012 大人形博」2012年8月4日[土]ー27[月]
グランドプリンスホテル新高輪 [飛天]
午前10時~午後5時
※
オフィシャルwebサイトは、こちら!入場料/当日券:一般 2000円(前売り1500円)・中高生 1000円(前売り700円)・小学生以下 500円(前売り500円)


荒井良の出品作は「リリス」
- 2012/08/05(日) 15:13:36|
- 作家
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お久しぶりのかぶさんの作家便りです。
先月開催していました「金属工芸作家による根付展」に特別出品された
かぶさんデザインの根付と万年筆ケースの揃え。今回はこちらについて
書いてくださいました。
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今回は「ピルエット」というモンブラ ンの万年筆に合わせた根付と
万年筆ケースのセットを、というご注文を頂きました。
「ピルエット」という のは、バレエの踊りの型で、くるくると廻る様子だそうです。
それをモチーフにした「ピルエット」は円をいくつも重ねたような模様でまるで水面
に水滴をたらした時の波紋のようです。そんなイメージもあって、今回は「神の雫」
という題名をつけました。
ピルエットは万年筆ですが、その優美なデザインや貴石を用いているところから宝飾品
にも例えられるとの事で、それほどに美しい万年筆に合わせる根付を、という今回の
ご注文は、大変難しかったです。
素材は銀や真鍮などの金属素材を多く用い、アメジストや真珠も使い万年筆と素材感を
合わせて、モチーフは鷺、と和風の味を加えて和洋折衷のような不思議な雰囲気を目指しました。
そして、製作した根付と「ピルエット」の間を取り持つような万年筆ケースをイメージして
ケースのデザインをし、それを丹羽レザースさんに製作して頂きました。
革小物というものは、毎日触れて使われるものなので、まず一番は使い勝手の良い事。
そして革という性質上、なるべく変形しないようにする事。
そういった点を丹羽さんにご教授頂き、打ち合わせを重ねデザインを何度か変更。
出来上がったケースはとても洗練されて、使い勝手も良く、そしてきれいな形で長く持ち続けられる。
「丹羽さんのとても丁寧な仕事が感じられる万年筆ケースに私のデザインがのっている」
出来上がった万年筆ケースを手に取った時、そんな嬉しさがありました。
また、前回の「金属工芸作家による根付展」に思いがけなく参加させていただいて
誠にありがとうございました。

「Carl Zeiss Makro-Planar 60/2.8CMMJ にて撮影」
2012年8月 かぶ
- 2012/08/03(金) 20:01:45|
- かぶ(東京)
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