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根津の根付屋 & Gallery 花影抄 blog

東京・根津にある主に現代根付、立体作品をご紹介しています、Gallery花影抄のblogです。
展覧会や取扱作家情報などを発信しています。

未来の付喪神たち出品作品ご紹介▶ 利歩

未来の付喪神たち -根付作家それぞれのカタチ-
2021年7月17日[土]〜25日[日]
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利歩出品作品のご紹介です。

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作品名:活版活字夜行 
鹿角 象嵌:水牛角 4.2×3.8×2.9cm 


▼作家のことば
活版印刷に使用される金属活字の付喪神を制作しました。
文字には「天」の下で、人々が「楽」しんだり、「戦」ったり、
「和」をもったり(和んだり)、「悟」ったり、「金」に眼がくらんだり、
「G」い〇ね!を貰ったり(^^)、「快」調に進んだり、「♨」一息ついたり、と
人間らしい文字を選んでみました。が、自由に連想して頂ければ嬉しいです。

  1. 2021/07/17(土) 18:29:55|
  2. 利歩(奈良)

清宗根付館 木下宗昭館長の水木十五堂賞受賞記念の展示(やまと郡山城ホール展示室)

【奈良在住の根付作家・利歩さんからのレポートです!】

清宗根付館 木下宗昭館長の水木十五堂賞受賞を記念して、

「やまと郡山城ホール展示室」にて所蔵の根付作品約40点が展示されました。

(水木十五堂賞は、奈良県大和郡山市からの歴史や文化資料の収集などで社会貢献した人に対して贈られる賞です。)

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おかげで大変有り難い事に、様々な根付作家さんの作品を 地元・奈良で鑑賞する事が出来ました。

展示室の一般的な照明設備、展示方法での作品を見る事が出来るのも貴重な機会で、

色々な角度からじっくりと作品の形や色味等を楽しむ(勉強する)事が出来ました。

それぞれの作品の丁寧な細工や仕上げに唸ったり、ユーモアを"くすり"と楽しめる所が根付の良い所ですね。

自身の「毎度あり蛙」も展示して頂いてあり久しぶりに自分の作品にも再会する事が出来良かったです。

また、冊子が図録の様になっており、凝った上品な仕上がりで嬉しく保存版として置いておきたくなる仕上がりでした。

これからも出来るだけ、根付、美術等の展示に足を運んで刺激を受けたいと思うようになりました。

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遅くなりましたが本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 利歩

※詳しい情報については、以下のwebページをご参考になさっていただければ幸いです。

やまと郡山城ホール
http://www.ykjohall.jp

朝日新聞デジタル>記事
清宗根付館長・木下氏に水木十五堂賞
https://www.asahi.com/articles/ASP1B75B3NDQPOMB00K.html

奈良県大和郡山市の情報webサイト
第9回 水木十五堂賞受賞記念展示
https://www.city.yamatokoriyama.nara.jp/govt/torikumi/mizuki/006313.html

京都清宗根付館
https://www.netsukekan.jp
  1. 2021/02/11(木) 23:00:23|
  2. 利歩(奈良)

作家便り2019年7月 利歩(奈良)

奈良で根付作りをしております、利歩(りっぽ)です。
ご無沙汰しております。
奈良に住んでおり、根付以外にも鹿角を加工する事もあるのですが、
それらを見て鹿角にも色々な色や形があるなと思い写真に撮ってみました。

鹿角の表面にも主に茶色、白、クリーム色のものがあり
(グレーの物もありますね。)詳しい方に教えて頂いた所では、
表面が茶色のものは鹿が角を木に擦り付けた際に
木の樹皮の色が角に染み付き?茶色になったという事らしいです。
この茶色の表面をそのまま生かした根付もありますね。

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また中身の詰まり具合にも色々な物があり、
中が空いている物から良く詰まった物まで色々とあります。
右の中身の詰まっている物は根付に使う物ですが、
左や真ん中の中身の空いている物が一般的な物で
(真ん中の物でも中身が詰まっている方だと思います)
根付に使えるような中の詰まった鹿角はなかなか数が少ないようです。

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鹿の角は一年に一回生え変わるとの事ですが、
この様なしっかりした物が毎年生えてくるという事にも驚きです。
有り難く使いたいと思います。

今回は、「葉に蛙」の根付を奈良の鹿角で作らせて頂きました。
これからは鹿角の根付もコンスタントに制作していければと思っています。

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奈良にお越し際は是非奈良公園まで、鹿に触れ合いに来てください。
  1. 2019/07/12(金) 14:35:52|
  2. 利歩(奈良)

作家便り2019年1月 利歩(奈良)

昨年から根付作家としてお世話になっております、利歩(りっぽ)です。
ご挨拶遅くなりました、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
今年も色々と皆様に楽しんで頂けるような作品を作っていきたいと思います。

今年の仕事初めから4.5日という頃に、まずテレビ局の方に来て頂いての撮影がありました。

奈良で鹿角を扱っている事が番組の題材として良い様で、何度か撮影に来ていただいています。
なので根付というよりは鹿角細工がメインの番組なのですが…
(今後は鹿角の根付も色々と作っていきたいと思っています。)
蘭鋳の根付も撮って頂きましたので、放送して頂けると嬉しいのですが。
1分半程の短い番組なのですが、撮影はみっちりと3時間程かかりました。
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のんびりとした動きしか出来ない自分には、撮影スタッフさんのテキパキとした
動きにはいつも感心しきりです。
「みがくひと」というサンスターがスポンサー(磨く繋がりで毎週色々な磨く仕事の方が出てきます)
の毎日放送(関西ローカル)の番組で今回は鹿角の勾玉を磨くシーンを撮って頂きました。

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1月27日(日)晩10時54分からの予定(もしかしたら翌週?)です。
情熱大陸の前に少しの時間放送されますので、もし宜しければご覧下さい。
(引きつった笑顔のシーンがかなり心配ですが(笑))

他の地域の方もスマートフォン、タブレットで、MBS動画というアプリから
見逃し配信を見る事が可能だそうですので、もし宜しければどうぞ。

番組ホームページからもご覧頂けます。
「みがくひと」HP
https://www.mbs.jp/migaku-hito/

現在は、髑髏を2種類と一寸玉杓子を制作中です。
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完成までもう少しかかりそうですが、良い雰囲気に仕上げていきたいと思います。
宜しくお願い致します。

利歩
  1. 2019/01/25(金) 20:33:05|
  2. 利歩(奈良)

作家便り2018年8月 利歩(奈良)

 今年から根津の根付屋で作品を取り扱って頂いています、利歩(りっぽ)です。
久しぶりのブログです…ご無沙汰しております。

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5月6月は「胡桃の湯」根付の制作をしていました。
森の中でアマガエルが胡桃の殻のお風呂に入り、くつろいでいるという風景をモチーフにした根付になっています。
胡桃と蛙の根付といえば、有名な方の作品もありますので、それを見て一度怯んでしまい、
胡桃以外のモチーフにしようか…(汗)等と思ったりもしましたが、
昔の作家さんをリスペクトしつつ挑戦させて頂く事にしました。
制作はまず、胡桃の実の種類選びから始まりました。(笑)
オニグルミ、ヒメグルミの殻はカエルが入り辛い形…、
カシグルミはアマガエルには大きい等なかなか良い種類がみつかりませんでしたが、
長野県産のシナノグルミを取り寄せた所大きさ形ともにアマガエルにジャストサイズ!である事が分かり
作品に採用しました。(笑)

その後は、アマガエルとの組み合わせを粘土で考え、良い収まり具合を探りました。
(なかなかスムーズにカエルが収まらず苦労しました…。)
今回のデザインではアマガエルを作る部分が全体の3分の2くらい?であり、
上手くいくと早く完成するのではないかと楽観的でいましたが、
胡桃とカエルが自然に収まるように彫っていくのが大変難しく、倍の時間がかかったように思います…。
しかも今回は、染めで割れを出してしまい!作り直しもありました。
(アドバイスを頂いた方々に本当感謝です。m(__)m)
ので、発表しているものは2個目の物になります。
ですが、その甲斐もあってか、なかなか、裏側と表側両方で楽しめる面白い作品になったかな?と思っています。
個人的にはカエルのプニっとした感じが、上手く出たかな?と気に入っています。

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7月は風神を制作していまして、8月は風神の仕上げをしつつ、
ご注文を頂いております「胡桃の湯」根付の制作に取り掛かって行きたいと思っています。
また、制作状況の報告などを出来ればと思います。

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  1. 2018/08/03(金) 19:54:25|
  2. 利歩(奈良)
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