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根津の根付屋 & Gallery 花影抄 blog

東京・根津にある主に現代根付、立体作品をご紹介しています、Gallery花影抄のblogです。
展覧会や取扱作家情報などを発信しています。

作家便り「2019年 9月 /道甫(千葉)」

拝啓 初秋の候  秋の訪れを夜の涼けさで感じてきた頃、
生存報告の為、筆を執った次第で御座います。
ご無沙汰しております。ドーモ 道甫です。

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先日、原美術館の加藤泉 LIKE A ROLLING SNOWBALL展に行ってきました。
この展覧会は原美術館(東京都品川区)と
別館ハラ ミュージアム アーク(群馬県渋川市)で同時開催されていて、
原美術館の方は新作を、ハラ ミュージアム アークでは代表作を展示しています。

群馬に行くにはちょっと遠いので、近い方に行ってきました。
加藤泉氏の作品を強く意識したのは、scp Foundation
というコンテンツに出てくる、scp-173という作品でした。

scp Foundationとはインターネット上で架空の伝奇・怪談・都市伝説を
シェアワールドして出来たコンテンツです。

scp-173はその中で加藤氏作「無題2004」を
4chan(外国の2チャンネルみたいなもの)ユーザーが
勝手にホラー伝奇的設定をつけてできたキャラクターです。

ある種の物語設定資料集みたいなSCPコンテンツが好きで、
そのコンテンツに使われる力を持つ加藤泉氏の作品を
見たいと思っていました。

現地について観覧していますと感じることがありました。
ぱっと見不気味コワイ感じですけど、
実際作品に対峙しているとなぜか落ち着くのですね。
とても不思議な感覚でした。

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立体より絵の方がその落ち着く度合いがあるのです。
そういうなぜ?謎という感じで自分に問いながら見回っていました。

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今も思うことがあります。
scp-173は「無題2004」を二次利用して生まれたものです。
所謂同人作品です。
作者が意図していない違うストーリーが作品に付与されています。
私にとって作家が意図しない見方でも認識されているという事実は
とても羨ましいものです。
それは作品に魅力がないとできない事です。

私が思うに、根付は作者の意図も所有者のストーリーも
投影することができる器具でもあると考えています。
なので作者が意図していない違うストーリーをつけても
平気というかむしろつけてほしい欲があります。
私もSCPみたいなコンテンツにシェアされてみたいものです。
そのために力がある作品を作れるよう頑張りたいです。


ps もしハラ ミュージアム アーク(群馬県渋川市)に
行くことがありましたら、是非「無題2004」を発見してみてください。

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  1. 2019/09/29(日) 16:01:01|
  2. 道甫(千葉)

個展を終えての御挨拶 道甫

「道甫 根付彫刻展 ~幻想種~」はおかげさまで無事に終了をいたしました。

たくさんのお客様にご来場いただき、作品をご覧いただいたこと、
とても感謝しております。ありがとうございました。
会期中に、皆様の温かいご声援と様々なご意見を頂きました。
それらを血に変え肉に変え、これからもより良いものを作れるよう頑張っていきます。
今後とも宜しくお願い申し上げます。

道甫

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  1. 2019/05/31(金) 19:53:10|
  2. 道甫(千葉)

道甫 根付彫刻展 〜幻想種〜 出品作品の御紹介です

道甫 根付彫刻展 〜幻想種〜 2019年5月18日[土]~26日[日]
出品作品のご紹介です。(作家本人の短いコメントも紹介します)
是非、会場でお手にとって御覧いただきたく思います。
何卒宜しくお願い申し上げます。

「夕顔の夢」
悪夢が夕顔の花言葉。(道甫)
鹿角、琥珀
4.6×3.3×2.2cm
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「nostalgia」
懐かしき思いを馳せる感情を表現。(道甫)
鹿角、5.9×3.0×1.9cm
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「傍観的な」
私の中で龍は介入しない存在。ただぼんやりとこちらを見ているときがあるだけ。(道甫)
鹿角、琥珀
4.7×4.1×2.2cm
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「嘲る」
頭の中にいそうなにやにやしている住民。もし実際現実に現れそうならというコンセプトで制作した。(道甫)
鹿角、貝
3.6×3.1×2.7cm
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「纏汽」
雷紋(古代中国では雷というは大いなる力の象徴)から出た大いなる饕餮のお守り。(道甫)
鹿角
6.0×3.3×2.2cm
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「袋小路」
私が追い込まれているときのイメージを形にした。(道甫)
鹿角、へご
14.5×3.0×3.0cm
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「怠惰」
頭の中の住民1。右後頭部の辺にいそう。私にとって道甫的蛙造形は道甫的支柱がある。(道甫)
鹿角、琥珀
5.0×3.0×1.8cm
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「上の空」
頭の中の住民2。ふわふわ浮いているだろう。右後頭部の辺にいそう。(道甫)
鹿角、琥珀
5.1×2.5×2.1cm
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「ダブルヒドラ」
ヒドラ(ギリシア神話)とヒドラ(ヒドロ虫綱花クラゲ目ヒドラ科)の存在がダブルミーニングしたもの。
 意識と無意識の中間存在を表現。(道甫)
鹿角、へご
5.1×3.1×2.2cm
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「ただそこに存在しているだけ」
私はミジンコ、微生物を幻獣なようなものと思っている。
希薄なものなのでそれが存在していることで意味を成している。(道甫)
鹿角、べっ甲
5.0×3.3×3.2cm
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「id」
id(イド)は、精神分析の用語、本能的衝動を選ぶ、見分ける造形を考えた。
目はモノを言うという。(道甫)
鹿角、羊角、べっ甲
4.6×3.9×1.9cm
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作品へのお問い合わせは、Gallery花影抄/根津の根付屋まで。
何卒宜しくお願い申し上げます。

(電話/FAX) 03-3827-1323
(e-mail) netsukeya@hanakagesho.com


  



  1. 2019/05/22(水) 21:23:42|
  2. 道甫(千葉)

道甫根付彫刻展 宜しくお願い申し上げます。

道甫 根付彫刻展 〜幻想種〜
2019年5月18日[土]~26日[日] ※20日[月]休廊
13:00~19:00、最終日は18時迄

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「ダブルヒドラ」

道甫根付彫刻展、本日始まりました。
約4年ぶりの個展です。
自分の内側(脳内)にある世界と、根付の世界(現代古典を含めた広い捉え方での根付世界)の
せめぎ合いの中で制作された、今の道甫さんの世界を是非、御覧頂きたく願っております。
何卒宜しくお願い申し上げます。

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「 id (イド)」

作家のことば 道甫

今回の展覧会のテーマは幻想です。

そこに二つの事を込めようと考えています。1つ目は、私が目指している美しい何か、
2つ目は私の頭の中に住む幻想のモノ共。 それらは意識無意識関係なく存在
していて、私の体験や経験から育てられたものです。 脳内に漂う種で、制作をする
過程で芽となり、作品として芽吹いていきます。 ときに幻想へモチーフとイメージが
結びついて、キャラクターとなり、素材を通して現実となります。

私が思うに作品を作ることは幻想から生まれたモノを現実に持っていき釣り合わせる
ことだと思います。 美しいもの、現実と幻想、反意したものをまとめた造形。
今回はそういう幻想を根付彫刻として展覧会を通して表現します。

  1. 2019/05/18(土) 21:20:31|
  2. 道甫(千葉)

作家便り「2019年 4月 /道甫(千葉)」

拝啓 弥生の候  急に暖かくなったり寒くなったりでてんやわんやしてる頃、
近況報告の為、筆を執った次第で御座います。 ご無沙汰しております。

ドーモ 道甫です。
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先日奇想の系譜展を見に東京都美術館に行ってきました。 この展覧会は辻惟雄さんが
出版した奇想の系譜を元にして企画されたものです。 1969年に提唱したものが今
2019年公のもとに築き現れている。 そしてそれが当たり前のように見れるのが
スゴイと思いました。 色々参考になるになるものを見つけるため回って観ていますと、
良いモノが多く普通の見物になりそうでした。  特に心に残っているのは、伊藤若冲の
象と鯨図屏風。 思わず「これ...根付じゃん...。」と心の中でつぶやき零れるものでした。

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私が思う根付感の一つがあの象なのだ。 ディフォルメされた躯体。達観なのか法悦して
いるのかわからない目。これが良い。 良い(語彙力消滅) 違うジャンルを見て共通する
ものを見出す。もしくは、自分にとって使えそうなものを探すそんな展覧会でした。

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  1. 2019/04/11(木) 20:14:29|
  2. 道甫(千葉)
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