根津の根付屋 & Gallery 花影抄 blog

東京・根津にある主に現代根付、立体作品をご紹介しています、Gallery花影抄のblogです。展覧会や取扱作家情報などを発信しています。

作家便り/ 「2017年3〜4月/道甫(千葉)」

拝啓
如月の候 幼き頃から鼻炎を患っていたのですが、最近になってそれが花粉症じゃないかと気づいてしまった頃、
近況のご報告の為、筆を執った次第で御座います。

ご無沙汰しております。ドーモ 道甫です。

先日、大学の先輩が東京に芸術遊覧しに来るということで、お供してきました。
私はいつも視点の話をしますが、違う視点の方と鑑賞することが好きです。
それは、自分の視点を改めて浮き上がらせて、別の視点を手に入れる事ができるからです。

1日目三渓園 → 原鉄道模型博物館 →日本橋三井ホールのFLOWERS by NAKED 
2日目 国立新美術館 ミューシャ展→ 草間弥生展 →東京都庭園美術館

といった感じで回ってきました。

簡単な感想は
三渓園。 原 三溪の考えた的な世界感をリアルマネーで山ごと作り変えた園。しゅごい!
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原鉄道模型博物館。 鉄道ジャンキー 鉄道を追い求めた人生の集大成。

日本橋三井ホールのFLOWERS by NAKED。 ひたすら軽い、空気の様。雰囲気を作るもので工芸とは対極みたいで面白い。

国立新美術館
ミュシャ展。 確かな技術、精密な構図。
草間弥生 わが永遠の魂。 呪いの残跡 空間をバグらせる魔女の大釜。

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東京都庭園美術館 並河靖之 七宝。
THE 工芸、博物館に入れても違和感がないもの。「工芸の美とは」の一つの基準点とする感じ。
文字としてはこれぐらいですが、大分脳細胞増えて賢くなった気がするような体験でした。

遊覧していて常に強く思い浮かんでいた言葉があります。それはfirst impression(第一印象)です。
私にとって、ミュシャや草間弥生はバラシリーズの人、瀬戸内海の直島の「かぼちゃ」あとはドッドの人として名前は知っている、雑誌でみたレベルで、そこまで興味が湧く、情報を欲するわけではないものでした。
私は芸類(美術や工芸、音楽 etc.)にたいして、first impression 最初に見た感想が 非常に重要なものの一つであると考えています。
その芸類に対して次の情報を習得しようとする興味を催すか、可能性が続くかの厳しい判定があり、たとえ次作が前より素晴らしいモノでも興味がなく情報を入手しければ、無いのと等しいのです。
しかし実際に実物を見てみると 呪術力で顔面殴られたような波動がありました。
瞬時に、問答スイッチが入り、自分の根付ではどうすればいいのかと考えながら作品を観察しました。
自分が作る根付も、どの作品でも第一印象でそっぽ向かれないように波動が伝わるように工夫し制作しなければと深く思い返した遊覧日でした。

根付もカラテあるのみ! イヤーッ!!

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※そんな道甫さんの作品紹介は、こちら!「webサイト・根津の根付屋/道甫」
  1. 2017/04/06(木) 21:10:04|
  2. 道甫(千葉)

道甫さん「おとな会~オトナ度ちょい増しTV~」出演します。

道甫さんが、TVに出演することになりました。

関西での放送ですが、MBS毎日放送 2/1(水)の24:59 ~ 25:59に放送

「おとな会~オトナ度ちょい増しTV~」内の職人紹介コーナー「おとなワーカー名鑑」で、

根付師を目指す若者として、15分間紹介されます。
大阪(大阪芸術大学出身)から東京(千葉)に出てきて奮闘する姿を取材していただきました。
昨年末の28日に取材が始まり、年越し関係なく怒濤のように進み、
蛙の根付を一つ完成させるまで3回にわたり工房取材、心の内に迫るような鋭いインタビューにも頑張って答えました!
ご視聴いただける方、是非、宜しくお願い申し上げます。

番組webサイト http://www.mbs.jp/otonakai/
2017年2月9日(木)0時58分まで、「見逃し配信」として、webページで視聴していただけます。
(道甫さん登場は、30分頃からです!)


以下は、取材時のスナップです。

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先輩作家として、万征さんも取材されました。
道甫さんとの食事のシーンは時間の都合上カットになりましたが、
根付はゆっくりしっかり映ってました!
  1. 2017/01/30(月) 18:08:00|
  2. 道甫(千葉)

「第8回 高円宮殿下記念 根付コンペティション記念展」

現在「第8回 高円宮殿下記念 根付コンペティション記念展」が、あべのハルカスにて開催中です。

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「第8回 高円宮殿下記念 根付コンペティション記念展」
大阪芸術大学スカイキャンパス セミナールーム1
平成28年12月8日(木)~12月24日(土) 月曜休館

特別出品:高円宮家根付コレクション:約150点
「旅する根付」写真パネル:約20点

大阪芸術大学webサイト/展覧会情報ページ
http://www.osaka-geidai.ac.jp/geidai/whatsnew/art_exhibition/

現在、ギャラリー/根津の根付屋で取り扱っている根付作家の道甫さんも、このコンペティションから誕生しました。
また新たに、プロの根付作家を目指す方が現れることを期待しております。

道甫さんも、毎年、自分のルーツを確認しに、この時期この展覧会に重ねて大坂へ御挨拶に帰っています。
そして、新たな発見や新たな気持ちを持ち帰ってくるようです。

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根付作家・道甫さん
  1. 2016/12/11(日) 22:57:47|
  2. 道甫(千葉)

作家便り/道甫 「dharmaの深淵を覗き込もうとしてやめるの巻」

拝啓 暮秋の候 いきなりの寒さの到来により炬燵を出さずにいられないっっ!!頃、
近況のご報告の為、筆を執った次第で御座います。
ご無沙汰しております。ドーモ 道甫です。


私は博物館という施設がすごく好きでして、特に東京国立博物館にはよく行きます。
多種多様の知識を発掘収集している様な、とても賢くなった気がする(賢くなってない)といった理由で、博物館が好きなのです。
先日、東京国立博物館で特別展「禅―心をかたちに―」を開催しているということで行く都合ができ、「ほいほい」と見に行ってきました。

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様々な展示物があり、知識欲が刺激され、いい感じにアドレナリンが分泌する特別展でした。
そういうエクスタシの残滓から未だ眼下に残るのは「無象静照賛の達磨図」です。

達磨のイメージといえば、目が大きく睨みつけている座禅した僧、そして目が大きい感じだと浮かびます。
巷の達磨像は見てて疲れます。
「無象静照賛の達磨図」はそうではなく、遠い何かを見つめているような目線で思い更けている様子です。
他の達磨図より見ていて心地良いものでした。
というのも、瞳は力があります。それは+だけではなく-の方向の力もです。
例えば、生物のコミュニケーション、アイコンタクトみたいな人間心理や呪術、邪視や魔眼といわれるもの。
邪視を逃れるために目をモチーフにしたファーティマの目とかのお守り。
ホルスの目、プロビデンスの目とかのシンボルイメージにもなっています。
達磨のそれは対峙することにより己と向かい合うような、自分に問答させる目です。
達磨の魔眼の力を受け続けるのは体力を消費させられます。
そういう事で用途の違いというか、禅の心に成るべき修行すのではなく、鑑賞するのなら無象静照賛の達磨図の方が良い感じでした。
明鏡止水のような禅の心が足りないと思った道甫でした。

敬具

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  1. 2016/12/02(金) 15:17:54|
  2. 道甫(千葉)

作家便り 「2016年10月/道甫(千葉)」

「道甫、その日運命と出会うの巻」


拝啓 初秋の候 季語の字如く夏が去りつつ気配を感じ取れる頃、
近況のご報告の為、筆を執った次第で御座います。
ご無沙汰しております。ドーモ 道甫です。

先日、御客様から、私の顔と似ている根付が東京国立博物館に展示されているという情報を貰ったので、早速行ってきました。
その根付は、郷コレクションの猩々の面根付でした。
猩々は能の演目やフォークロアで有名な猿っぽいUMA的妖怪です。
人の言葉を理解し、人の顔や足を持ち、酒を好む動物らしいです。

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道甫的想像の猩々図

東京国立博物館に着いて、ドキがムネムネしつつ、早速郷コレクションに向かい対面しました。

エクスプロージョン、まさに超新星爆発。

根付から囁きが聞こえてくる。「──問おう。貴方が、私のペルソナか」

猩々の面根付が、私の顔私の顔が猩々の顔道甫顔猩々顔道甫顔顔顔顔…。

脳内でゲシュタルト崩壊のようなものが連鎖的に起き、

その震えから写真を撮ろうとしてもぶれるぶれる。

1時間30分中45分撮影に粘ったのですが、ほとんどぼやけていました。

新しい称号「猩々顔の道甫」を手に入れた初秋のことでした。


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  1. 2016/10/02(日) 20:50:20|
  2. 道甫(千葉)
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