根津の根付屋 & Gallery 花影抄 blog

東京・根津にある主に現代根付、立体作品をご紹介しています、Gallery花影抄のblogです。展覧会や取扱作家情報などを発信しています。

作家便り/17年11月/道甫(千葉) 

拝啓、晩秋の候、寒くなったり熱くなったりで体内時計を狂わされてテンションがおかしい頃、
近況のご報告の為、筆を執った次第で御座います。

ご無沙汰しております。ドーモ 道甫です。

少し前の話になってしまいますが、加賀美さんと東博にアジアの旅「マジカル・アジア」展を見に行きました。

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その内容は東洋館の常設展に呪術的なもの、藁人形や銭剣とかが展示されていました。
前からブログに書いていますが、私は博物館が好きです。
特に呪術っぽいものが施されている物が好きです。
中国の鼎や爵ような当時の常識や風土から見た説得力があるシステム、
国家力がそのまま形になっているものに強く惹かれています。

展示物を見ていますと、8月に遠藤利克展 聖性の考古学を見に行って、呪術に感染したことを思い出しました。
その展示は原始の呪具や儀礼祭祀を行った場所を掘り起こしたようなものでした。

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東洋館に展示している物と遠藤利克さんの芸術は何らかの雰囲気が似ていると感じました。
どちらの呪術に触れて思うことは、今日私達が芸術(art)と呼んでいるのは、魔術、呪術を広めることだということです。
根付制作に携わって一層尚深く感じてしまうのです。

制作活動は自分の呪術の迷宮に入り探検することだと思っています。
この11月に二人展がありますが、ただいま探検中です。
無事に道甫の呪術を皆様にお見せできれば幸いです。

敬具

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【展覧会情報】 至水・道甫 根付彫刻2人展
〜FREESTYLE NETSUKE DUNGEON〜
2017年11月18日(土)〜26日(日)
※20日(月)休廊
13:00~19:00(最終日〜18:00)

※展覧会情報ページ
  1. 2017/11/06(月) 17:55:41|
  2. 道甫(千葉)

「ワンダーフェスティバル2017 夏」に参加しました

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2017年7月30日(日) ワンダーフェスティバル夏に、永島信也さんと道甫さんと「根津ノ根付屋」として出展しました。
ワンダーフェスティバルは、日本のサブカルチャーの聖地の1つだと思います。主に模型文化を愛する人達が集まっている1日限りのお祭りで夏と冬の2回あります。永島さんが参加をはじめると共にギャラリーとして一緒に出始めました。至水さんもご友人の怪人フィギュア作家さんと出ていますし、もともと守亜さんにとっては恒例の作品発表と販売の場です。

「根付」と「ストラップやフィギュア」との類似性や相違・差異については、現代で根付について話される時にしばしば出てくる部分です。いわば隣の異国であると思います。異国でありながら国境を接しているので行き来がある。造形作家・竹谷隆之さんの原型による「妖怪根付」が海洋堂から発売されて人気を博したことも大きな関係があると思います。「フィギュア造形」と「根付彫刻」の距離が狭まった瞬間であったのではないでしょうか。根付が元来サブカルチャー的な位置にあり親和性が高かったのかもしれません。
海洋堂の妖怪根付をコレクションしたことがきっかけで、以降、本来の根付のコレクターになられた方もあり、フィギュア造形の作り手の中で「根付」が認識もされたことは大きかったと思います。

私たちのギャラリーが模型・フィギュアの作品世界に接するようになったのは、最初に「生き物のフィギュア造形」作家であるところの守亜さんが、自作に根付造形の要素(デザインなど)を参考にしようと訪ねてきてくれたところからでした。その後、守亜さんは「樹脂(レジン製)根付作品」を実際に主要なラインナップとして制作活動を展開し、ついにはゴジラなどの怪獣根付を公式の仕事として手がけるに至りました。このゴジラの根付から、本格的な根付について調べて興味をもつような人もあるだろうと思います。

ギャラリーとしては、当初に守亜さんのファンの人たちなどから、「ワンダーフェスティバル面白いし未知の作家居るからおいでよ!」と声をかけられたりしていたのですが、なかなか実際に「その場」に行く・関係するというところまで至らずにいました。その後、前述のように、永島信也さんが参加して作品を並べてみたいということもあり、至水さんが友人の作家さんと一緒に参加したり、そういう中で押し出されるようにギャラリーとして参加をしてみることになったのです。会場では、根付作家に限らず、知っているアーティストの方々がたくさんお客さんとして来場していたりしました。話を聞くと昔からずっと通っているというようなことも。会場の熱気にも驚きましたし、なにか羨ましくも感じました。


模型ファンではないので、ワンダーフェスティバルの会場に来ると、やはり美術工芸のことを考えます。「根付(工芸)」「フィギュア(模型)」「彫刻(芸術)」といったキーワードについて思考を巡らすのはとても面白いです。
またワンフェス会場には様々な「欲」が渦巻いていて、それはアート業界や社会の中にある同じものが、より凝縮された形で一日限りのお祭りの中に現出しているように感じます。作り出したい欲、見せたい欲、所有欲、承認欲、お金まわりの欲、さまざまな趣向への欲(可愛らしいもの・性的なもの・カッコいいもの・強いものへの憧れ、気持ちの悪いもの・・・)などなど、それらが混沌と力強く渦巻いていてハッキリ見えて認識でき、考える良いきっかけにもなりました。

日本では長らく彫刻や立体は売りにくいと言われてきました。売るギャラリーやディーラー側も、制作している作家側も、日本で立体を売っていくのは難しいと耳にしながら活動してきたのではないでしょうか。
ですが、ワンダーフェスティバルの活況はどうでしょう。模型もいわば立体です。こんなにも立体が好きな人たちが押し寄せている。その有り様を見て体感して、頭がグラグラするほど驚いたのです。フィギュアは、言ってみれば現代の「置物」です。彫刻のジャンルでは近年に至るまで、「置物」はあまりポジティブな雰囲気で捉えられてきませんでしたが、「フィギュア」が「今日的な置物」であるとして、ワンダーフェスティバルの長きにわたる盛況を見ると、「フィギュア」は日本の文化の中で受け入れられてきたということで、ワンダーフェスティバルを通じて、そこに何か立体作品を作る作家が展開していけるヒントがあるように今は感じています。

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会場設営をする永島信也さん(右)と道甫さん(左)

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2017 夏 永島信也さんの出品

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永島信也さんの木彫のフィギュア作品

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永島信也さんの出品の根付彫刻

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道甫さん恒例の自分撮り

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道甫さん出品の「クトゥルフ」シリーズ


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至水さんのテーブル
※至水さん本人のブログにもワンフェス参加報告レポートあります!
https://deadpool-shisui.blogspot.jp/2017/08/2017.html


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2017 春 に参加した時に取材をされた冊子に掲載していただきました。

(Gallery花影抄/根津の根付屋 橋本達士)
  1. 2017/08/20(日) 21:58:03|
  2. 道甫(千葉)

作家便り/ 「2017年7月/道甫(千葉)」 〜道甫 講師してくるの巻〜

拝啓、盛夏の候、汗が滝の様に噴き出す頃、
近況のご報告の為、筆を執った次第で御座います。

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私は、母校である大阪芸術大学の根付コンペティションの授賞式に毎年お邪魔させていただいています。
その時、同校の寒河江弘教授と交流があって、その御縁で根付の講師をしてきました。

大阪芸術大学短大部のフィギュアアーツコースへ根付を伝えに行くということで、
久しぶりに資料用のプリントやパワーポイントなどの制作をしていました。
根付を作るとは違う頭の使い方でIQが上がった気がします。

物を教えることは、まず前提条件に教える人の目線がどんなものか伝えなければならないと思っています。
なぜなら、そこをはっきりしないと、概念の変換作業が上手くいかないと考えているからです。

どんなに概念を伝えようとしても、伝える人の視線からの概念になって本質からずれてしまいます。

前提条件としての立場、思想、美意識、作れる物、要素を知ることにより、
それ以外の物と分けられて本質を見つけやすくなります。

例えば私の目線を筆記するなら作家3年目の鹿角・シャーマン系彫刻根付作家です。
生徒さんは塑像系造形の立場です。

制作のアプローチや使用する素材、理想とする形が違うので、道甫的アプローチ根付から「根付」を抽出して、
学生さんの「根付」を組み立ててもらえればいいなと思いました。

根付は様々な多様性があります。
道甫の情報で、学生さんの視線で見る根付がどのように構成されるか、
12月の根付コンペに生徒さんの作品が見れることが楽しみになった道甫でした。

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  1. 2017/07/20(木) 13:38:28|
  2. 道甫(千葉)

[ワンダーフェスティバル 2017 夏]

[ワンダーフェスティバル 2017 夏]
webサイト- http://wf.kaiyodo.net/wf/

2017年7月30日(日) ワンダーフェスティバル夏 に永島信也さんと道甫さんとで出展いたします。
卓番/7-22-05の「根津ノ根付屋」でお待ちしております。
永島さんは、木彫フィギュアと根付数点(とできれば提げ小物数点)
道甫さんは、できたら新作根付と、アートフェアや展覧会などで発表した作品など数点。

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至水さんも、地元の作家仲間の方と一緒に出展します。
NorthStar/DeadPool/7-11-18です。

[至水さんブログ]
http://deadpool-shisui.blogspot.jp/

[NorthStar]
http://northstar.main.jp/

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守亜さんとケンタローさんも一緒に出ています。
卓番/5-22-02 

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暑い盛りではございますが、みなさまの御来場をお待ちしております!
  1. 2017/07/15(土) 20:35:40|
  2. 道甫(千葉)

「美術の窓」 特集:2017新人大図鑑

発売中の美術雑誌「美術の窓 (2017年6月号)」の特集:新人大図鑑2017 期待のホープ365名を一挙紹介!に、
根付彫刻の新人枠で、道甫さんを推薦させて頂きました。
デビューから3年が経ちましたが、まだギリギリ新人枠で通るかと思います。
根付作家として基礎的な技術や知識が少しずつ身になってきて、今後の成長が楽しみになってきました。
皆様の応援やご指導を身に受けて、益々頑張ってほしいと願っています。
引き続き、見守っていただければ幸いです。
作家共々、今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。

2017年の11月には、至水さんと道甫さんで二人展を開催もいたします!

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「美術の窓」2017年6月号57頁

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※「美術の窓」webサイトはこちら!
  1. 2017/05/24(水) 20:26:00|
  2. 道甫(千葉)
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