FC2ブログ

根津の根付屋 & Gallery 花影抄 blog

東京・根津にある主に現代根付、立体作品をご紹介しています、Gallery花影抄のblogです。
展覧会や取扱作家情報などを発信しています。

作家便り「19年5月 /紫苑(伊勢)」

ご無沙汰しています。

紫苑です。

インスタに載せたのですが、こちらの作家ブログにも…。

僕の毛彫について。

blog19052601.jpg


主にこの笹葉の鑢が折れたのを印刀したヤツ(左の物)で彫っていきます。
欠けることがないのでずっとコレを使っています。

補助的に三角針とその針の先を曲げたものも使います。(印刀が当たらない所に使います。)

彫る動物によっては、1ミリの三角刀を使うこともあります。

blog19052602.jpg

この面(背面)を使って彫ります。
彫る前には、平になるように砥石で研いでいます。



刀を立てて、指のスナップで横にスライドさせながら筋を彫っていきます。

ストロークの筋の長さは、だいたい1ミリ前後ですが、彫る動物によって長さを変えています。
カワウソは、毛が短く感じるので1ミリくらいです。
体の場所によっても筋の長さは変わります、
顔は1ミリ以下のストロークですが尻尾などは1ミリより長かったりします。

blog19052603.jpg


筋の長さ半分くらいから次の段を彫っていきます。

理想は、始めの段の筋と筋の間に次の段の刀を入れることです。
が、筋を気にせず指のストロークのリズムで彫っていきます。
(なので結局長い筋を彫ったみたいに見えてしまうことがあります。)



これを体全体に施していきます。
  1. 2019/05/26(日) 20:27:21|
  2. 紫苑(伊勢)

作家便り「19年3月 /紫苑(伊勢)」

3月3日(日)より3月7日(木)まで、伊勢市の生涯学習センターいせトピアにて、
伊勢志摩木彫会の作品展を開催しています。
伊勢一刀彫・レリーフの浮かし彫・根付を作る人など木彫全般のプロ・アマ混合の会です。

根付に関しては、僕の他、中川忠峰・阪井正美・森本節治・升元一・石井夢峰・神立る峯
横山大真・中川東平(敬称略)とプロ活動している方々が参加しています。

shion_blog190303.jpeg

shion_blog190303_2.jpeg

shion_blog190303_3.jpeg

初日の今日3月3日は、あいにくのお天気となってしまいましたが、
もし、近くに来られることがあれば、立ち寄っていただけたら嬉しいです。
(会員の方がいれば、根付は、手に取って見ることも出来ます。)

開催時間は、朝9時から夕方5時まで。最終日は、夕方4時まで。
(なお、月曜日は休館です。)
  1. 2019/03/03(日) 14:14:11|
  2. 紫苑(伊勢)

作家便り「19年1月 /紫苑(伊勢)」

今さらですが、明けましておめでとうございます!!
本年も宜しくお願い申し上げます!

blog190125_1.jpg

穏やかで暖かい日があったので、根付の染めに使う夜叉の実を採りに行ってきました。
本来なら昨年の12月頃には採りに行きたかったのですが、なかなか都合がつかず1月の下旬になってしまいました。
採る時期を外したので、もう種が落ちかけていて上手く染まるのか気になるところですが、仕方がありません。

blog190125_2.jpg

昨年の立て続けに来た台風の影響でかあちこち枝が折れていたので採れる数も少ないですが、
ただでさえ夜叉の木が少ない上に手が届かなくなってきたので、今後どうしたもんかなぁ…。と思案中。。。

blog190125_3.jpg
  1. 2019/01/25(金) 12:16:58|
  2. 紫苑(伊勢)

作家便り「18年12月 /紫苑(伊勢)」

気分転換に12日に、三重県亀山市の「月の庭」で11日から16日まで開かれている、
はしもとみおさんの「月と月夜のケモノたち」展を観に行ってきた。
亀山市は、三重県の北部に位置し、伊勢から車で一時間半ぐらいのところ。
亀山城など(門は残っている)があった古くからの街で周りが山なのもあって坂道が多いし、古い町並みなので道が分かりにくい…(^_^;)
ナビを使わないと迷ってしまう。
「月の庭」は、岡田屋本店という酒屋の裏にある自然食レストランらしい…。
朝の9時半ぐらいに家を出て、11時ぐらいに月の庭に着いた。
ただ、駐車スペースが無かったので車を止められそうな場所を探すのに手間取ってしまった。
月の庭に入り、二階に上がった八畳ぐらいの空間に、月君をはじめ犬や猫の彫刻作品13体と月のオーナメント9個が飾ってあり、
月の庭の古民家が醸し出す雰囲気と木彫作品がとてもマッチしていました。

blog181213_1.jpeg


月の庭の方によれば、販売のクリスマスオーナメントは、初日の11日に整理券を配ってすぐ完売だったらしく、
朝早くから東京、岡山など遠くから来られたお客様も多かったらしいです。
さすが、名前が売れてるだけあって三重のこんな所(失礼)まで東京とか遠方から観に来るんだ~と感心してしまいました。
まっ、僕は、月君の彫像目当てで来たので、オーナメントを買いに来た訳じゃないのでいいんですけど。
月君の彫像、やっぱり上手い!可愛い!粗く残った鑿跡…なのに活き活きとして生命感に溢れている。


blog181213_2.jpeg


僕達が作る根付とは、全く違うものなので比べる事は出来ないのだけれど、
彫り物が纏う空気、生命感は、大事なことだと思う。やはり日々の観察と朝練と称してのデッサンの賜物か…。
奇抜で意表をつくような彫刻が溢れているなか(このような彫刻をどう評価することができるのか僕は、分からない。)
ただ対象を見つめ、それをそのまま彫って人々の心を惹きつけるのは、並々ならぬ才能と努力だと思う。

blog181213_3.jpeg
  1. 2018/12/13(木) 15:10:17|
  2. 紫苑(伊勢)

作家便り「18年11月 /紫苑(伊勢)」

11月によせて

11月になり、また一つ歳をとる…。
根付を作り始めてから15年目に入ろうとしている。
ギャラリー花影抄に作った作品を扱ってもらうのは、2007年3月に「伊勢・飛騨根付展ー木のかたち」からだから11年も経った。

そこで、ちょっと昔の話をしよう。

大阪美専の彫金アクセサリー専攻の研究科を卒業して名古屋が本社のジュエリーメーカーの製作部に入った。
25の時、色々な事から精神的に不安定になり、鬱状態と自律神経失調症になった。毎日の頭痛・嘔吐・低周波音の過敏症に不眠症…休職の後、退職することになり、会社の元先輩の所に転がり込んだが、また同じように辞めてしまった。
辞めて27ぐらいからは、ずっと家にいて元の会社や他の制作会社のジュエリーのワックス原型とかをアルバイト的に作っては日銭を稼ぐ日々を過ごし、30ぐらいの時に根付という物を本で知った。でも、その時は根付を作るというより根付みたいなアクセサリーを作りたいと思っただけで伊勢根付の存在すら知らなかった。
ある時、市の図書館で木彫会の展示があることを知り、根付が展示されている事を知り、観に行った。
ちょうど森本先生がその場にいて色々説明してくれ、作ってみたい旨を話すと中川先生の工房を教えて頂いた。
中川先生の工房に見学に行って黄楊を貰い「これで何か彫ってみな。」と言われたので、1ヶ月ぐらいかけて「ヤマネ」を彫り、先生に見て貰いに行った。
その後、何度か遊びに(見学に)行っては話を聞き、教えて貰うようになり、三重県内のギャラリーでの根付のグループ展にも参加させて頂けるようになった。
ある時、先生の所にギャラリー花影抄の橋本さんから飛騨との木彫根付展の話を頂いたが、当時、先生は根付彫刻会の会長の任にあり、忙しくしていたので僕の方に話が回ってきた。当時、工房に通っていた若い2人の生徒と3人で、出品させて頂く事になって、それ以降、ギャラリー花影抄一本でお世話になっている。
未だに25からの頭痛も音の過敏症も毎日の事で、遠出をすれば(名古屋辺りでも)一発で頭痛が酷くなるような自分だから、もちろん旅行とか苦手(というか行けない)なのだけど、二回の個展と安剛さんとの2人展とを開いて頂き、東京には、一日二日しか居ないような愛想のない対応でも、色々な作家さんと話が出来たり、交流が広がったり…。
50も半ばになってきて、ダメダメな人生を送ってきた自分でも、一つ何か、自分のコアになるようなものがあれば、こうして結構生きてられるもんだなぁと根付と関わってくれた方々に感謝しています。

blog18110801.jpg
根付を習う前に始めて黄楊で彫った「ヤマネ」。今でも車のキーにつけて使ってます。
  1. 2018/11/08(木) 20:18:55|
  2. 紫苑(伊勢)
次のページ