Gallery 花影抄 blog

東京・根津にある【Gallery 花影抄】の公式Blogです。根付と和小物を扱っています。

秋茄子は嫁に食わすな!

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根付「丸鼠」:美洲/緒締「茄子」:楽虫


お客様のご依頼で、美洲さんの丸鼠の根付につける緒締を楽虫さんが作りました。
茄子の緒締で、鼠が齧った跡が少しついています。
この組み合わせ、『秋茄子は嫁に食わすな』の語源と絡めた誂えになっているとのこと。
「よめ」は「夜目」と書き「ネズミ」を表し、ネズミに食べられないように注意しろ」という意味で、本来「秋茄子はネズミに喰わすな」であるともいわれているとか。
(花影抄・橋本)
  1. 2008/11/25(火) 11:48:43|
  2. 楽虫

作家便り「11月/楽虫」

楽虫/作家便り11月

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楽虫です。

今、ウニコールで麒麟を彫っています。
ウニコールというのはイッカククジラの歯の事です。「ユニコーン」という言葉、昔の人はそう聞こえたのでしょう。

長くのびてるので角かと思われている方もいるかもしれませんが、象牙と同じく歯です。古根付が好きなら、最高に珍重された材料として有名なので知っている方も多いと思います。

ウニコールを彫った事のある人に聞くと、とにかく固くて彫りにくいという話だったので大変なのを覚悟していましたが、予想に反して象牙と同じくらいでした。鯨歯もそうでしたが、自然の物なので随分個体差があるのでしょうね。

昔は珍しく貴重な漢方薬として、たいへん高価だったといいます。実際、ウニコールの根付の中には、明らかに意図的に削られた部分のある物がよくあります。おそらく粉末にされて薬にされたのでしょう。実際彫っていると、たくさん粉末が出ますが、何に使うでもなく、全部ゴミ箱行きにしてますから、ちょっと複雑な気分ではあります。鼻からも随分と吸い込んでると思うので、何か効果があるといいんですけど(笑)。
  1. 2008/11/25(火) 11:39:50|
  2. 楽虫

作家便り「10月/楽虫」

楽虫です。先日途中経過をアップしました馬の根付が完成し、無事注文主の方のところに旅立っていきました。(※作品詳細は、根津の根付屋へ)

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根付を作る側の人間でもそう思うのですが、根付を注文で作らせる、というのはとても素晴らしい体験ではないかと思います。自分の好きな題材を、好きな材料で、好きな根付師に一点物で作って貰うのです。そうやって作られた、世の中にひとつだけ、自分だけの根付は、とても愛着が湧くのだと思います。

今回注文された方もとても喜んでおられ、「孫子の代まで伝えていきます」と冗談めかして笑っておられました。

もちろん、注文品は値段もそれなりにしますから、注文される方は皆「今回、思い切って注文した」という方が少なくありません。必然的に、その一個の注文品に込められた気持ちが簡単ではなく、こちらもそれに相応しい物を作るべく身を引き締めざるをえません。

私にご注文下さった方々の動機を知ってみますと、例えば長年連れ添った奥様への特別なプレゼント、とか、海外在住の日本人の方が、日本独自の工芸である根付をいつも持ち歩きお守りにしたい、とか、またある方は娘さんの芸事が成功して、それで身を立てられるようお守りに・・・等々。

そういう気持ちが込められるに相応しい根付を自分が作れているのか?お客様に会って完成品を手渡しする場合も多いのですが(今回もそうでした)、「これでいいですか???本当にいいですか〜〜〜?!!」と内心かなりビクビクものです。(楽虫)
  1. 2008/10/12(日) 15:55:02|
  2. 楽虫

作家便り「9月/楽虫」

楽虫です。
最近、季節はずれのノロウィルスにやられてダウンしていました。
なので、近況報告もとくに無いのですが、丁度前回の馬の根付の製作途中で、同じようなアングルから一枚写真を撮っていたのを思い出しました。前回の画像と見比べて頂くと面白いかもしれません。

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ちなみに、製作途中で写真を撮って見ることはとても役に立ちます。
ずっとやっていると、脳が彫刻の線を自動補正してしまうので、時々写真を撮って見てみると「あれっ」と思うことが多々あるんです。

よくモノを作る仕事の人が、製作途中でわざと少し作品から離れる事があります。時間をおいて脳を休ませ、おかしな箇所を客観的に発見するためですが、写真を撮って見る事は、それがすぐに出来るんですね。そう言う意味でデジカメは凄く便利です。現代ならではの武器です。

最近、接写にもの凄く強いデジカメを買ったので、根付の撮影は前より格段に良くなりました。ちなみに、よくデジカメの説明に接写○センチ、とありますが、あれは大抵広角側(ワイド端)の話で、目標にすごく近づけなければいけないので、良くありません。
近づければそれだけ像が歪んでしまい、線などを客観的に見る事には役立ちません。要は、望遠端でどれだけ寄れるかの勝負になります。もし小さい物を撮る機会が多いのなら、買う際はそこに気を付けて下さい。
  1. 2008/09/22(月) 12:18:40|
  2. 楽虫

作家便り「8月/楽虫」

前回から始まった「作家便り」という企画。それぞれの作家に近況報告、2回目は楽虫です。



楽虫です。

今、馬の根付を彫ってます。
私に注文してくれるお客さんは、実用される方が多いのですが、やはり装身具として身につけるなら、格好いいとか面白いとか、人にちょっと自慢できる物じゃないと付ける気になりませんよねー。

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なんといっても、せっかく世界にひとつだけ、自分のための注文品なわけですから、出来上がってから「ちょっと気に入らないな・・・」という事が無いように、愛着を持って長く持って貰えるために、下絵の段階でよく話し合い、詰めていきます。今回は、少し修正しただけでOKを頂きましが、時には何度も何度も下絵を描き直す事もあります。

私の場合、下絵をわりときっちりと描きます。そのほうが、注文される方も安心、彫る私も安心なのです。ベテランの根付師になると、前もって絵を描いたりすると、それを見ながら彫るので、彫りに「勢い」が無くなるので前もって何も描いたりしない、という方もおられますが、それは何十年という経験があるからこその話です。私はまだプロの根付師になってたかだか二年半くらいです。話になりません。いずれはそんな事が出来るようになるのか・・・ちょっと想像できませんね( ´ー`)。

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そういえば「対決/巨匠たちの日本美術」暑い中私も二度行ってきました。やはり宗達の「風神雷神」が圧巻でした。あのインパクトのあるキャラクター、流れ、微妙な配置、まさに隙のない完成品でした。光琳は、多分自分にない感覚の大家である宗達に、随分憧れがあったのではないかと思いました。アクの強い、豪快な雰囲気は光琳の作風と真逆と行ってもいいと思います。自分にない個性に憧れる気持ちは、よくわかります。しかし、「対決」と称して宗達のオリジナルと並べられるとは、光琳も夢にも思わなかったでしょうね・・・。作者が世を去った後の、作品の扱われ方などにも色々と想いが及びました。
  1. 2008/08/19(火) 21:51:07|
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